マーケティング

アパレルのセールの成功例と定着する客の本音と理由

年末から年始によく見かけるこのバナーや店頭でのポップ。

会員先行セールに始まり、本セール、モアセール、クリアランスセールなど、数段階に分かれて展開する。

そもそもSALE/セール本来の目的は明確なのか?

会社ごとにその目的は異なるだろう。実際あなたの会社で考えて見て欲しい。

普段全くセールやマークダウン(値下げ)を行わず、日頃の感謝の意を込めたセールなのか、それとも本来であればプロパー(定価)で売る予定だったがうまくいかず、在庫を翌シーズンまで抱えたくない為に行う「消化」の為のセールなのか。

前者の場合は成功しているケースが多い。なぜなら普段全くマークダウンしておらず、ある一定期間(数日)のみ開催し、その期間は特にお得なプライスに設定し開放する。

すでに利益も取れている状態で行うものであり、多少の利益の減少は販促費の一部と捉えるケースです。

だいたいファミリーセールと題し、これまで集めたリストにその情報を流し、会社によってはSNSでも拡散している。

だが成功者はここが違う。

先程のSNSで拡散しそれを見て訪れたリストになかった新規客を新たにリストに入れ、今後顧客として内側に入れる。

\その悩み、打ち明けてみませんか?/

きっちり次への戦略を立てているのだ。

もちろんこの場合も100%は「顧客」にはならないがそのうちの数%を「顧客」として受け入れる体制を作っている。

また普段マークダウンを行わないことでその決して長くはない期間のみお得になるオファー(特典)が強烈に感じるからだ。

ここで2つに客層が分かれる場合がある。

1つは繰り返し(もちろん頻発ではなく、年に1回や2回のしかも短期間)する事で、客がその時期しか買わなくなるタイプ。

こういった場合、あなたは今後どう対処しますか?

アパレルSALEが不振の際に行うべき施策例

1.回数を減らしてみる

これも対処法の1つでしょう。元々は常にプロパーで購入していた客層の為、安さを求めているのではないのです。

回数を減らすことで、オファー(特典)の強さを際立たせる効果もありますので、客層に応じて対処してください。

2.リストのセグメントの際、「セール客」として分類する。

これは普段来店せず、そのセール時期にのみ来店するようになった場合。

視点を変えてみてください。このセール時期に来店する確率が多いのです。

そのお客様は普段あまり訪れないのかもしれませんがセール時期には高確率で訪れてくれる。その分購買率も高く、双方にとってWIN,WINなのではないでしょうか?

そしてもう一つ。そう言ったセール類の物には一切目もくれない、セールアプローチに対して全く反応しない客層。

もちろんプロパーで購入してくれ最も利益の取れるありがたい層である。こういった層はいち早く新作を手に入れたい、セール時の様なごみごみとしたシチュエーションを嫌うタイプである。

ネットビジネスも今では当たり前、どこでも商品を手に入れる事が出来る現代社会。

その中でもわざわざその会社や店舗に足を運び、いち早く新商品をしかもプロパーで購入してくれるありがたいお客様。

こういった金額と言うお得感で満足しない層は、何を買っているのでしょうか。

SALEには興味のない客層が商品を買う理由と買わない理由

それはその商品を置いている、あなたの会社や店(空間/ハコ)とあなたとの一緒にある一定の時間過ごす時間と商品(モノ)、あなた自身(ヒト)の3点セットをお金を払い購入して頂いているのです。

小売業であるあなたは少なからずこのハコやモノ、ヒトと言う言葉を必ず聞いたことがあると思います。

実際ここまで言わなくてもわかるだろうと僕自身も思いますが、それでもそれを理解していない方も多い。

ではあなたはこういった層のお客様にはどのようなアプローチをしていますか?

新商品の入荷のお知らせ?

受注会のお知らせ?

相手は3点セットを求めてわざわざ訪れているにも関わらず、モノだけに特化していませんか?

相手はあなたの欲求を満たしてくれているのにあなたは相手の欲求を満たしていますか?

途中までは良かったアパレルの再アプローチ

実際あったある1人のお客様の話。

そのお客様が初めて来店され、商品を購入した日。

担当した販売員は会計時にリストを回収しました。そしてその後アフターフォローのメールを送信。

これまでに行っていた店ではそういったメールはなく、ただ商品の入荷の連絡やセールのお知らせなどのメールだけが送られてきていたそうです。

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このような1人に対してのアプローチはとっておらず、またそのような事が当たり前なのかと本人も思っていたそう。

そこに突然送られてきたアフターフォローのメールにわざわざ送って頂いてありがたいと感じ、それからまた購入するときはここにしようと思ったそうです。

それからというもの販売員は購入して頂いたブランドや好みそうなデザインの物が入るとその度に連絡していたそうです。

最初のメールは良かったのですが・・・。

結局のところ、最初のアフターフォローまでは他の店とは違ったものの、その後は全く同じ扱い。

最初に心を打たれた分、数回の来店や購入はされたものの、次第にはまた行かなくなったそうです。

それもそのはず。結局モノにだけ特化しているに過ぎなかったからです。

定着しなかったお客さんが他店で優良客になった理由

せっかく定着しかけていたこのお客さん。途中までは良かったもののその後のスタッフのアプローチが他店と変わらなかった為に離脱。

また他の店に移り、そのお客様はその店に約8年通い続けているそうです。

もちろんこの店はこれまで挙げたような他店と同じようなアプローチをせず、店頭で担当したスタッフのある行動でその店を気に入り、優良客となりました。

担当スタッフが行った行動とは・・・

実はこのお客さんは足が悪く、フィッティングルームから出て表の鏡で全身を見るまで毎回かなりの時間を費やしていました。

そこで担当スタッフは2度目の来店からお客さんがフィッティングルームに入る前に一度止め、店内にある椅子をフィッティングルームに入れました。足が悪い為、椅子を使った方が着替え易いのではないかと判断したからです。

スタッフが行った「お客様への心遣い」がそのお客様にとってはブランドでもなく、値段でもなく、最高のサービスだと捉えたようです。

最後に

セールだろうがそうでなかろうが、せっかく来店や購入されたありがたいお客様へあなたは今、きちんとしかも最適なアプローチができているでしょうか?

こちらの欲求だけ満たしてもらってるままではないでしょうか?

モノや情報が溢れている現代社会で上手く勝ち残っていくには、お客様一人ひとりにとってのサービスとは何なのかをそのあなたの長年培ってきた感覚でいち早く理解する事が大切です。

 

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