これまで、ありがたいことに数多くのビジネスジャンルに携わることができましたが、ご相談頂く方のヒアリング時に発覚する顧客リストのずさんな管理。
売上に悩む方の共通点の1つと言えます。
数ある競合他社の中からありがたいことに、あなたのサービスを購入してくれた新規客や顧客の方々の情報がまとめられ、きちんと管理されていないということは、せっかく購入してくれている方のことを詳しく知らないという恐ろしいことに繋がります。
私たちマーケティングジムに限らず、ビジネスをしている方にとっては震えるようなことですが、売上に悩んでいる方の多くは、軽視している傾向に強くあります。
今回は、なぜ顧客リストが必要なのかについて解説します。
売上に悩んでいるあなた、自信が持っている顧客リストは大丈夫ですか?不安であれば記事をよく読み、今すぐ改善していきましょう。
顧客リストとは
顧客リストとは、広義では自社の顧客の情報をまとめてリストにしたものを指します。
マーケティングジムでは、以下の内容が含まれているものを顧客リストと定義しています。
- 顧客の名前
- 住所
- 連絡先
- 職業
- 最終購入日
- 初回購入日
- 累計購入回数
- 顧客ランク
- 家族構成
- 性格
- 趣味
- 興味
- 普段使う情報収集ツール
などといった、その情報を見るだけでその顧客がどんな人なのかを想像できるような内容を網羅しているものを顧客リストと呼んでいます。
顧客の名前、住所、連絡先、職業といっただけの最小限の情報は単なる顧客名簿と認識しており、顧客リストを用いてマーケティングや売上の向上に繋げることができるとは到底思えません。
顧客と実際に対面してサービスを販売できるビジネスであれば、マーケティングジムが提唱するようなより密な顧客リストを作成することを推奨します。
顧客リストの役割(メリット)
では、より密な顧客リストにはどんな役割があるのでしょうか。
①顧客リストの情報を集計して得られる発見を手に入れる(ことができる)
数十人、数百人と顧客リストを蓄積してそれらを集計することで、顧客の共通点を発見することができます。
顧客の共通点、つまりあなたのサービスを購入する確率の高いユーザーがどのような人物像であるかということです。
現在あなたが行っているマーケティングに対して得られたユーザー層ともとらえることができますので、あなたが事前に設定しているターゲットとの相違点を理解することができます。
この相違を良しとするか否かは、あなたの方針によりますが、「まずは現在売れている客層に確実に売り、売上を伸ばしたい」と考えるのであれば、この顧客の共通点を活かして、マーケティング施策に反映することで早期に売上を伸ばすことも不可能ではありません。
顧客リストで得られた共通点からコアターゲット、ないし戦略ターゲットとして設定することで、あなたや自社の独りよがりなターゲット設定を最適化することが可能です。
逆に、あなたが意図しない層に響いているのであれば、訴求の伝わり方が不適切であるとも考えられますので、修正する判断基準の1つとしての役割も果たします。
②顧客リストを利用してメールマーケティングに展開する(ことができる)
顧客リストに入っている顧客は、以前より一歩自社側に囲い込んだ状態とも言えます。
獲得したリストを用いて、個別、属性別などセグメントしたメールマーケティングを展開し、定期的に接触回数を増やして、単純接触効果(ザイオンス効果)をもたらし、あなたやサービス自体の記憶を定着させる目的を果たすことも可能です。
顧客リストに対して一斉に行うことも可能ではありますが、ある程度セグメントしてグループ化したのちに展開した方が、成果は確実に上がるため、お勧めです。
顧客リスト数にもよりますが、小規模の美容室、リラクゼーションサロン、ネイルサロンなど顧客との距離が近い状態でサービスを販売するようなビジネスでは、可能な限り個別での接触をマーケティングジムでは推奨しています。
※信頼関係の構築度合が一斉の時と比較して、大きく優れているため
③LTV(ライフタイムバリュー)を把握できる
顧客リストがあれば、LTVを簡単に把握することができます。
LTV(ライフタイムバリュー)とは、顧客生涯価値を指し、ある顧客が自社のサービスを購入したから終了するまでにどれほどの利益をもたらしているかの指標を指します。
言い換えれば、一人の顧客を獲得することで得られる利益が把握できることです。
LTVを理解することで、広告コストの目安にも活用できますし、あなたのビジネスにおいての大切な指標の1つとしても役立ちます。
④顧客の欲しがるコンテンツの参考材料になる
SNSやブログでコンテンツマーケティングを展開している方にとっても、顧客リストから浮かび上がる共通点から、コンテンツ制作の内容に落とし込める参考材料がたくさんあります。
ユーザーにとって有益なコンテンツを制作するためにかなり使えるデータと思いますので、SNSやブログなどのコンテンツマーケティングがうまくいかない方もしかり目を通すことをお勧めします。
顧客リストがないというデメリット
一方、これまでに挙げた大きな4つのメリットを獲得できないこと自体が大きなデメリットです。
また、それらに関連する以下の点でもデメリットが生じます。
- どんな顧客が購入しているのかがすぐにわからない
- 現在のターゲット設定が実売に効率よく繋がっているのかわからない
- 売れているメイン客層がすぐにわからない
- いつから通い続けているのかすぐにわからない
- どれくらいの期間と回数購入してもらっているのかわからない
- 一人ひとりの顧客ランクが不明
- LTVを把握しないきっかけとなっている
- 広告費にどれくらいかけてよいかわからない
- 顧客とのコミュニケーションを取らない、取れない環境を自ら作っている
- 非効率なコンテンツ制作の原因となる
- SNSやブログなどのコンテンツマーケティングにずれが生じたまま成果が出ない
など顧客リストがないことで、あなたにとって損しかもたらしません。
顧客リストの作り方と手順
顧客リストは顧客管理システム(CRM)を利用する、もしくは、GoogleスプレッドシートなどExcel機能のツールを利用して管理すると良いでしょう。
企業規模、顧客規模が大きい場合は、CRMの導入の検討、小規模ビジネスであれば、まずはGoogleスプレッドシートを利用して、管理し、管理や効率化の限界に近づいたタイミングで切り替えの検討をするでも良いと思います。
以下、GoogleスプレッドシートやExcelを使って顧客リストを作る手順をご紹介します。
①リストの項目設定
まずは、どんなリストにするのか項目を決めていきます。
ビジネスジャンルによって獲得できる情報はことなりますが、より詳しいに越したことはありせん。
例)名前、住所、電話番号、メールアドレス、職業、家族構成、趣味、性格や特徴などのメモ、よく使う端末、累計購入金額、継続期間、初回購入日などなど。
施術系サロンの場合、初回抱えてきた悩み、来店ごとの変化などよりパーソナル化した台帳を更に作ると良いでしょう。
②項目のデータベース化
リストの項目が決まったら、GoogleスプレッドシートやExcelにリストのベースとなる項目を入力してデータベース化していきます。
セルやフィルターの活用や項目の固定など各ツールにて最初にベースを作りこんでおくと、後の入力や取り込みの際に便利です。
あなただけでなく、他の従業員が顧客リストを獲得するのであれば、今後リストが増えると、重複して登録する可能性も出てきますので、重複のチェックの設定も行うとよいでしょう。
クラウドで管理した方がリアルタイムで更新でき、重複登録を減らすことも可能ですので、検討してみてください。(ExcelよりGoogleスプレッドシートで作成してドライブに保存するなど)
③入力や取り込み
これまでに使っているリストから、新たに作成したリストのベースに情報を入力していきます。
少量であれば手入力でも構いませんが、以前使っているものが同じツールであれば、CSVファイルなどで取り込むと効率よくできます。
※ここではあくまでも手順を解説し、具体的なデータベース化や取り込み方法は割愛させて頂きます。
顧客リストを扱う際の注意点
顧客リストを取り扱うのがあなた一人であれ、複数人で管理するであれ、顧客リストは顧客情報の集合データです。
情報漏洩など重大なことに繋がらぬよう、セキュリティ面には十分注意してください。
- 顧客リストの入力業務に権限を付ける
- クラウドのセキュリティを強化する
- セキュリティソフトを入れる など
手間以上に必ずあなたのビジネスの糧となる顧客リスト
これまで、適当にまとめてうまく活用していない顧客リストをお持ちの方や、恐ろしいかなリストすらない方、本記事を読んで、面倒だと感じるかもしれませんが、これもあなたが欲しがる売上に繋がる大切なことです。
マーケティングジムとご契約しているクライアント様以外の方にはとやかくいうつもりはありませんが、、、、、顧客リストは必要ですよ、絶対。