コンサルティング

着実に売上を上げるためのサロンメニューを作る6つのポイントと価格設定のコツ

スキルには自信があるのに、思うように売れないサロンビジネスオーナーの方はいませんか?

あなたが営むサロンがどんなジャンルであれ、サロンのメニュー作成と、価格設定を誤ると、売上に大きな悪影響を及ぼしてしまいます。

今回は、これまで数多くのサロンオーナーをコンサルティングした中で浮かび上がる「サロンメニューと価格設定」により売上が左右される現実と、サロンの売上をもっと上げるために、メニュー作成時に押さえておくべきポイントと価格設定について解説します。

売れない状態を生むサロンのメニューの特徴

コンサルティングを行った中で、売上が上がらないサロンの特徴の1つに「メニュー」が挙げられます。

主な共通する特徴は以下です。

  1. 無駄にメニュー数が多い
  2. 他のメニューとの違いが分かりにくい
  3. メインメニューとプラン、オプションの区別が曖昧

 

無駄にメニューが多い

様々なお客様に満足して頂けるように、対応できるようにと作ったたくさんのメニュー。

その豊富なメニューで実際多くのお客様は満足して頂けているでしょうか?

多くのメニューを取り揃えたがるサロンオーナーがいらっしゃいますが、彼女らの共通点として「コアターゲット、戦略ターゲットを決めていない」ことが非常によくあります。

ターゲットをきちんと定めていないからこそ、こんなお客様用に、あんなお客様用にとメニューを作った結果、メニュー数が多くなってしまったという状態です。

\その悩み、打ち明けてみませんか?/

「うちは幅広いターゲットに・・・」そう考えているのであれば、それが売上が伸びない原因です。

幅広いターゲット設定は、結果的にターゲットを設定していない状態と大して変わりありません。

メニューが多すぎるがゆえに、誰にも響かないメニューが生まれてしまいます。

メニューが多いことで、どれを選んだらよいのかわからないお客様は、最終的にシンプルで安価なメニューばかりを選びがちになります。

他のメニューとの違いが分かりにくい

無駄にメニューが多すぎることに付随して挙げられる「他のメニューとの違いが分かりにくい」。

よくわからない=あなたがせっかく考えて作ったメニューの魅力が激減する、結果的にあなたが描いていた客単価よりも低い数字をたたき出してしまう原因となります。

どれも似たようなメニューで、違いがほんの少ししか理解できないのであれば、「じゃぁとりあえずこの安いメニューにしてみよう」と考えるのは当然です。

メインメニューとプラン、オプションの区別が曖昧

続いて、メインとなるメニュー、プラン、オプションがごちゃ混ぜな状態になっているメニュー。

あなたやスタッフや理解しているかもしれませんが、肝心なお金を払う側であるお客様にとって意味がわからないメニューが並んでいるとただただ困る一方です。

これも事前にコアターゲット、戦略ターゲットを設定していないがゆえに生んでしまう結果です。

売れるメニューを作る手順(流れ)

あなたがこれまでに挙げたような「売れないメニュー」を作っていたのであれば、早速リニューアルすることをオススメします。

ただし、メニューをリニューアルするにあたり「大幅な値上げはしないこと」が条件です。

ただでさえ売上が伸びていない状態や下がっている状態であれば、容易な値上げはお客様の離脱スピードを上げてしまう恐れがありますので十分注意してください。

①既存客の分析を行ってサロンのメインとなる客層を詳しく理解する

まずは顧客リストや販売データをもとに、既存顧客の客層、属性を詳しく理解することから始めます。

既存顧客を分析する理由はもちろん「現段階でご贔屓いただいている顧客はどんな方で、どんなメニューが人気なのか」を理解するためです。

②分析をもとにリターゲティングを行う

既存顧客を分析することで、「いくつかの共通点」が浮かび上がってきたはずです。

このいくつかの共通点を踏まえ、現段階であなたのサロンに利益をもたらしている客層、属性とこれまでに定めていたターゲットとの差を比較していきます。

掲げているターゲットと実際の客層が大きく異なっているのであれば「あなたが売っているのではなく、お客様に買ってもらっている」状態となります。

この状態は、こちらが意図して狙っている戦略が通用しておらず、運良く助けられていることを意味します。

更に言えば、売上の増減は買ってもらっているお客様次第となり、非常に危険です。

まずは分析結果をもとに、売れるターゲットに対して今度は戦略的に売っていく状態を作りましょう。

売れる層に対してあなたが狙ったように売ることで、売上の土台を作り、サロンの売上の安定化を図ります。

並行して、結果的に生まれたコアターゲットをしっかり把握し、ターゲットに刺さるメニューへと変えていきます。

これを機にターゲット設定だけでなく、ペルソナ設定までついでに行うことをお勧めします。

③販売実績データをもとに不要なメニューを削る

無駄に多いメニューの中には、販売数が極端に低いものがあるはずです。そういったメニューはいったん削り、メニュー数をタイトにしていきます。

もし、良いメニューなのに売れないのであれば、以下の原因に当てはまるケースがよくあります。

  • お客様がこのメニューを受けることでのベネフィットが全く想像できない
  • メニュー表に情報が多すぎるまたは少なすぎる
  • 売る相手が違う
  • 売るタイミングが合っていない

④メインとなるメニューを3つ作る(サンドイッチ戦略)

あらためて設定したターゲットやペルソナをもとに、メインとなる3つのメニューを作っていきます。

3つにする理由は「松竹梅の法則」つまり、購買心理を利用するためです。

2つのメニューであれば、多くの人は価格の低いものを選びがちで、3つのメニューであれば、真ん中のメニューを選んでしまうという購買心理が働きます。

この心理をうまく利用し、更に真ん中のメニューを最も充実させるメニュー内容にします。

 

  1. 松・・・最も価格が高く、贅沢・ご褒美と感じるような内容
  2. 竹・・・松よりは贅沢ではないが、梅よりも充実しており、お得感を感じるような内容
  3. 梅・・・サロンのフロントエンド(入口メニュー)、サロンに使える予算が低いお客様に対応する内容

 

「竹」のメニューは、今後の客単価のベースとなる価格になりますので、単純に3段階の真ん中と安易に考えるのではなく、サロンの客単価予算とのバランスもしっかり意識していきましょう。

また、「竹」のメニューにはより利益率の高いものを用意することも大切です。

⑤3メニューからはみ出すものは別枠として対応

メインとなる3つのメニューが決まったら、それ以外のメニューでどうしても外せないものは、別枠のメニューとして対応します。

 

  • 季節に応じた期間限定メニュー
  • 少し加算することで、普段のメニューより満足してもらえるオプションメニュー

 

など、あくまで主となるメニューは3段階とします。

その他は一時的に存在し、内容を自由に組み替えれるような季節限定メニューやカスタムして満足感を得られるようなオプションメニューとして対応しましょう。

⑥パッケージ化して戦略的に売ることも視野に入れる

先述した季節限定メニューやオプションというあくまで別枠として対応する考え方の他にも「パッケージ化する」という考え方もあります。

つまり、メニューの外に出すのではなく、抱き合わせて1つのメニューにすることです。

1つのメニューではあるが、いくつかのメニューが組み合わっているイメージです。

サロンによってはメニュー数を減らしすぎることで、デメリットの方が大きい場合もあるかと思いますので、状況に応じて柔軟に対応します。

もちろん、パッケージ化しすぎて無駄にメニュー数が多すぎると本末転倒ですので、ご注意ください。

あくまでも「松竹梅の3段階」のベースを崩さない意識を常に持ちましょう。

サロンメニューの価格設定のコツ

サロンのメニューをどのくらいにすべきだろうと迷う方もいると思いますので、価格設定のコツ(ポイント)についても合わせてご紹介します。

  • 近隣の競合他社の価格はあくまでも参考程度
  • 売上予算・平均営業日数・一日の平均来店数の観点

近隣の競合他社の価格は参考程度にする

メニューの価格設定をする際、近隣に存在する競合他社の価格を意識するかと思いますが、あくまでも参考適度にとどめておきましょう。

サロンのコンセプトや狙っているターゲット、設定している客単価など異なれば他社と自社の値段が違うのは当然です。

また、エリアでの相場もあくまでも相場です。「このくらいだからうちもこのくらいの価格に・・。」というような、他社に影響されるような価格設定はナンセンスです。

売上予算・平均営業日数・平均来店数の観点

売上予算、平均営業日数、平均来店数の観点からもメニューの価格設定を考えてみましょう。

仮に自宅サロンでオーナーセラピスト1人とし、簡単な例を挙げてみます。

月の売上予算を80万円とし、週1日定休日がある場合

週1日定休日がある場合、平均営業日数は22日です。

単純に月の売上予算が80万円とした場合、日割り予算は約36,363円となります。(実際は曜日や時期によって日割り予算は異なると思いますが)

平均の来店客数が5客としたら、客単価は約7272円となります。

この客単価7272円をメインメニューの真ん中にあたる「竹」メニューでしっかりとれるかどうかをサロンメニューの価格設定の基準の1つとします。

※サロンの規模や従業員の有無、テナント料などのランニングコストなどを考慮するので、サロンによって数値は異なりますので、あくまでも基準の1つ、考え方の1つとして捉えてください。

平均営業日数や平均来店数が影響する

当たり前のことですが、定休日が多かったり、マーケティング力、集客力が乏しく来店数が少ないサロンの場合、売上が大きく変動します。

サロンビジネスの場合、対面でスキルを提供するサービスが主な収入となると思いますので、休まず馬車馬のように働けとは言いませんが、日々検証し、改善を行うマーケティングは必須です。

マーケティング力の有無が売上に大きく影響するのは、どんなビジネスでも当てはまります。

今回の記事のテーマとして挙げている「価格設定」はあくまでもマーケティングの中の、マーケティングミックスのほんの1つにすぎません。

合わせて理解して欲しいサロン関連記事

>>売上が下がる原因とその対策

>>顧客リストの必要性 ずさんな管理が売上下落の原因に繋がる

>>あなたは大丈夫?自宅サロン・隠れ家サロンが失敗する6つの原因 すぐ改善すべし

>>【保存版】自宅マッサージサロン開業から短期間で駆け上がった成功事例 オープン編

>>最短でエリア人気サロンなるために作るべき売上を上げる6つの仕組み

サロンの売上を上げたいなら広い視野と深く柔軟な思考を

今回は、サロンのメニューと価格設定をテーマに解説していきましたが、参考になりましたか?

サロンの売上を伸ばすには、今回挙げた「メニューと価格設定」だけでなく、様々な観点から考えることが必要となります。

アンテナを張り巡らせ、広い視野を持ち、深くそして柔軟な思考を持ち、いち早く売上を上げるために現在立ちはだかっている問題は何かを見つけ、改善していきましょう。

お1人で限界なのであれば、まずは記事下部にありますチェックシートをダウンロードしてあなたの弱点を表面化し、改善点の参考にしてください。

関連記事





人気記事

  1. 【保存版】自宅マッサージサロン開業から短期間で駆け上がった成功事例

  2. 集客できない人の11の特徴と行動 原因の1つはあなた自身にあるかも

  3. 売上が下がる原因とその対策

  4. サロンに来なくなった失客・休眠客を再来店させるためのDM集客方法

  5. 顧客が減少する 来店がなくなる3つの理由と対策

TOP