ありがたいことにこれまで多くのお客様があなたの商品(サービスや製品)を購入してくれた。
しかし、いつからか顧客が減り、その分売上も落ちている。いったい何が原因なのか・・・・
このような状態でお困りの方に向けた、顧客の減少理由と減少対策例を解説していきます。
顧客減少の3つの理由(+1)
あなたの大切な顧客が減少するのには大きく以下の3つの理由が挙げられます。
いち早く顧客が減る理由を突き止め、対策を実行し、まずは売上回復を目指しましょう。
0.あなたの根本的なコニュニケーション不足
単純に顧客とのコニュニケーション不足です。
特にまだ定着していない新規客や2回ほどと来店回数が少ない顧客はまだあなたとの信頼関係が浅い状態です。
未定着の客に対して、最初の来店後コニュニケーションを何も取らなければ、離脱する確率はかなり高くなります。
あなたは、初めて行った店舗や初めて購入したECサイトのことをどれほどの期間覚えていますか?
1ヶ月前、3か月前、6か月前、、、、時間が経過することで、その店やサイトの存在を忘れてしまうことはよくあることです。
たくさんの情報が飛び交っている日常で、人は自然と情報の拾捨を行い、脳内の記憶からだんだんと消してしまいます。
特に「初めて」の場合、よほど印象的に残らなければ、その記憶は3日で約30%減り、日を追うごとに速いスピードで失っていきます。
顧客も同じで、特に初回や、2回とあなたの商品を購入した経験が浅いほど、記憶も定着しにくいため、結果離脱の理由となるわけです。
かなり基本的な理由のため、主な理由の数にすらカウントしていません。
1.一時的な離脱
顧客の一時的な離脱とは、あなたとは直接無関係なところで、生活や仕事の都合により一時的に関係が途絶えてしまった状態を指します。
関係を再開しようと思ってはいるものの、そのきっかけがない場合が多くあります。
また、結婚や失業・再就職、引っ越しなどライフスタイルの変化によるものも含まれます。
2.不満・興味の減少
前回までの来店や購入で何らかの不満を持ったり、納得がいかないと感じて、あなたや商品に興味がなったことが理由です。
また、一時的に興味を持ったが、実際との何らかのギャップを感じた場合に興味が失せ、他社へと移る場合もあります。
3.客自身の状況の変化
状況が変化し、あなたの商品やサービスにベネフィットが得られなくなってしまったため。
大きく分けると顧客の減少理由にはこの3つにパターン化されます。
急にお客さんが減ったと感じている方も多いですが、ある日突然お客さんがいなくなったのではありません。
一人ひとりが上記理由に当てはまり、それぞれのタイミングで来店や購入しなかったのが積み重なったためです。
何をする?顧客の減少・離脱の対策
顧客の減少、離脱の状態をそのままの状態にすると、あなたには大きなデメリットしかありません。
- 例え新規客の集客がうまく機能してもいつまでたっても売上が伸びない
- 顧客数が一定、もしくは減少し続ける
- 客単価が下がり続ける
- あなたや企業、店のファンが一向にできない など
では顧客の減少、離脱に対して、どのような施策を投じるべきでしょうか。
対策例を挙げておきますので、参考にしてください。
顧客とのコミュニケーション不足による離脱対策
顧客とのコミュニケーションを図ることは基本中の基本ですが、これまで数多くのコンサルティングを行った中でも、売上が上がらない方が残念ながらよく該当しています。
定期的なコミュニケーションを取れる環境を整える
コンサルティングを行う中、最初に私がびっくりさせられること「顧客リストがない、情報が乏しい」。
売上に伸び悩む方=顧客リストの管理がずさんと言っても過言ではないほどです。
可能な限り、あなたのサービスを受けた顧客のリストはすべて手に入れ、より詳しく随時アップデートしていきましょう。
- 顧客リストを獲得する仕組み作り
- 顧客リストをアップデートするための情報獲得の仕組み
最低この2つの仕組みは整えておきたいところです。
もしあなたが現状、顧客リストがないのであれば、この記事を読んだ直後に作成し、その日から顧客リストを獲得してください。
コミュニケーション内容のバリエーションを随時増やす
不足した顧客とのコニュニケーション頻度を上げると言えど、毎回同じような内容はもちろん、毎回来店を促すような内容ばかり与えてもかえって逆効果です。
メール、ライン、DM、電話など(個人的には電話はお勧めしませんが・・・)コニュニケーションとして提供するツールは異なれど、顧客があなたから何かしらのコニュニケーションを受けた際、「その顧客にとって受けるタイミングで有益である」かどうかが重要なポイントです。
顧客の一時的な離脱対策
あなたとは直接無関係なところで、生活や仕事の都合により一時的に関係が途絶えてしまった場合が該当します。
あなたがこれらのきっかけを作っていないため、一時的に離脱している場合もあります。
このような顧客はあなたのサービスや商品に何らかの不満があった訳ではありませんので、一時的な離脱の対策方法として「来店するきっかけ」「購入するきっかけ」を作ることが重要です。
先述した、まずはコニュニケーションを図り、その顧客の現状を把握することから始めましょう。
ライフスタイルの変化により、来店や購入から遠ざかっているのであれば、その状態で提供できるものは何かを考える必要があります。
必ずしも「商品とは限らず、その顧客に対してあなたができること」です。
一時的な離脱で、商品を提供することが可能であれば、来店、購入するきっかけを与えることが必要です。
オファー(特典)による顧客の対策例
例えば、強烈なオファー(特典)を提供するのも1つの手です。
割引クーポンや無料クーポン、セットで○○円など、「え?こんなにいいのですか?」とビックリするようなものほどより効果的です。
もちろん中途半端にすればするほど反応は薄く、強烈にすればするほど高い反応を得られます。
関係が途絶えた顧客が復活し、それからまたあなたの元へ何度も足を運んで利益を与えてもらえるのなら、と考えてみましょう。
オファーを提供し、再来店に繋がった顧客は、その後の来店頻度を観察することが重要です。
- オファー後の来店後、以前の様に繰り返し来店し続ける
- オファー後の来店後、以前ほどではないが時折来店する
- 一度の再来店後、また来店しなくなる
など休眠客からの復活後の顧客の動きは様々です。
また、オファー後、一度だけ来店し、来店しなくなる顧客に対しては以下の理由も考えられます。
- あなたのサービスの必要性や重要性が高まっていないため
- 価格の価値>あなたのサービスの状態のため
離脱理由を把握してそれらに応じた施策を投じる
全てを把握することは難しいですが、離脱客の離脱理由を把握することは、再来店の施策だけでなく今後の顧客育成にとっても重要です。
信頼関係の高い顧客に対しては直接聞く、そうでない顧客に対してはアンケート形式で聞くなど、離脱理由を把握できる仕組みを作りましょう。
離脱客にとってその時、何が必要なのかを再考しなければいけませんね。
あなたやサービスに不満・興味が減少した顧客の対策
一度不満を持った顧客はなかなか信頼を取り戻すのは難しいと思いますが、これもまたあなたにとってのメリットを与えてくれる大切なお客様です。
ある統計でこの様な興味深いデータが出ています。
- あなたや従業員に腹を立てたお客様の約96%は、お店にクレームを入れたりしない。
- あなたのサービスに不満を持ったお客様の90%はもう戻ってこない。
- 更に不満を持ったお客様は最低でも約9人にその不満を言う。そのうち13%は20人以上にその経験を伝える。
- 1つのクレームの背後には26人の不満を持った顧客が存在しており、そのうちの6人は深刻な問題にまで至っている。
日頃の事からこのように1つのクレームで大きく、深刻な問題へと繋る場合も少なくありません。
不満を持ったり興味がなくなった顧客の対策例
お気付きですか?クレームを入れてこないお客様は約96%。そう残り約4%は実際にクレームを入れてきます。
クレームが入った事自体はよろしくないことですが、このクレームをありがたく受け取りましょう。
「不満、興味がなくなる理由=自社にとっての改善点」です。
まずは、できる限り不満な点、興味がなくなってしまった理由を把握することが先決です。
把握し、再発防止策を練り、実行するとともに、実際にクレームを入れてきた大切なお客様にお詫びを入れましょう。
ちなみにクレームを入れてきたお客様のうち、その問題が解決した場合、最高70%のお客様がまた再開してくれるそうです。
また、早期解決した場合、95%にまで跳ね上がるとも言われています。
顧客自身の変化による離脱対策
状況が変化し、あなたの商品やサービスにベネフィットが得られなくなってしまったと感じている場合、そのお客様自体の問題が解決しただけで、あなたやあなたのサービスにとっての信頼関係が無くなったのではありません。
むしろ、あなたやあなたのサービスによって解消された為「来店する理由がなくなってしまった」と言うことです。
来店する理由がなくなった顧客への対策例
あなたのサービスによって悩みや問題が解決し、来店する必要がなくなったお客様にはベネフィットが得られる別サービスを提供しましょう。
ベネフィットの関連記事
もう満足し購入できない状態であれば、そのサービスを喜んでくれそうなご家族や友人を紹介してもらいましょう。
あなたやあなたのサービスの良さに満足していただいたお客様からの紹介ですのでその効果は絶大です。
直接紹介していただけない場合はあなたやサービスに関する評価(口コミ)を必ず頂きましょう。
あなたやサービスを高く評価してくれるお客様の声は、見込み客の来店のきっかけにもなります。
顧客が来なくなる理由は必ず存在する
例え「なんとなく」であっても来店しない理由は必ず存在します。
現在当たり前のようにあなたのもとへ、しかも何度も購入し続けている優良顧客であっても、何らかの理由で次第に来店頻度が減ってきたり、突然来なくなることもあります。
来店しない理由を把握せず、対策しない=あなたが自らの手で売上を減らしているのと変わりません。
まずは、減少を削減、阻止する対策を確立してからでないと、顧客が減る悩みは解決しないまま、繰り返しあなたを悩ませますよ。
P.S顧客が減る原因は、今回のように内部の問題の場合もあれば、外部からの影響も考えられます。
外部要因に関する影響の可能性は、関連記事にて解説していますので、あわせてご参考下さい。