サロン系ポータルサイトやWEB広告、オフライン広告、SNSなどから見込み客を集客した甲斐があり、新たに新規客としてあなたのサロンに来店した大切なお客様。
可能な限り、1回でも多く、そして長い期間あなたのサロンに通い続けてもらいたいものですが、その後の来店はいかがでしょうか。
サロンにリピートしてもらうために行うべき施策は数多くありますが、その中でも今回は、意外とうまく活用できていない「アンケート」を用いてサロンの新規客を定着させる方法についてシェアします。
- 「新規客獲得までにはうまくいくが、その後の定着率が悪い」
- 「ある程度定着して安心していた既存客の離脱が目立つようになってきた」
とお悩みの方向けの解決策の1つです。参考にしてみてください。
初回来店した新規客の状態
まず、あなたが特に把握すべきは、あなたのサロンに初めて来店してくれた新規客がどんな状態であるかです。
サロンへの流入経路は深く問いませんが、たった一度来店しただけの新規客は以下の状態である可能性が高いことを理解しておきましょう。
①あなたの自身やサロンの魅力を理解、把握しているとは限らない
あなたのサロンにはサービス、セラピスト(スタイリスト)、空間など、他のサロンとの差別化を図るべく、魅力的なものをたくさん備えているかもしれませんが、新規客がたった一度来店したくらいでは、その魅力を理解、把握しているとは限りません。
特に一度や二度来店した程度の客層は、あなたが思っている以上に心を許していないばかりでなく、緊張している場合も多々あります。
そのような中、施術を提供して会計、見送るといった「ある意味当たり前の流れ」をそのまま新規客にしたところで、簡単に気に入ってもらえるでしょうか。
また、新規客は初めて来店するにあたり、ホームページやSNS、Googleビジネスプロフィールや掲載しているポータルサイトの口コミなどあなたのサロンの情報を得ようと、検索して収集します。
果たして掲載しているメディアにてあなたは事前にサロンの魅力や差別化できる内容をしっかり提示できているか、また、新規客はそれらをしっかり見ているか。
②繰り返しあなたのサロンへ通うメリットを理解しているとは限らない
①に付随して挙げられることとして「サロンに通うメリット」があります。
ただでさえ、やっとのことであなたのサロンに来店したばかりの新規客が、これから次回、そのまた次回とあなたのサロンに通おうと思っているとは限りません。
あなたや担当したセラピスト(スタイリスト、ネイリストなど)が、この初めて来店した新規客の抱える問題、悩みをいち早く理解し、更に奥に潜む問題を見つけ出し、その解決策が「あなたのサロンに通うこと」という、あなたにとっては勝利の方程式であるこの状態にまで引き上げてることができているでしょうか。
③あなたは信頼していても、新規客は信頼しているとは限らない
顧客が定着する要素の信頼関係に関しても同じことが言えます。
来店して間もない新規客は、必ずしもあなたやサロンへ高い信頼を寄せているとは限りません。
繰り返し接点を持つ、繰り返し通う(短期間に複数回購入する)など、あなた、サロンと関わる回数が増えることで顧客は徐々に信頼を寄せていくものです。
- サロンの魅力の把握
- サロンへ繰り返し通うメリットの理解
- サロンへの信頼関係 など
新規客が早期に再来店する「理由」となるこれらの要素を満たすことができない場合、再来店する確率は下がってしまい、また別の競合他社サロンや代替手段で解決するといった行動を取ります。
あなたもひしひしと感じているように、新規客の獲得には多くのコストを費やしています。(サロンビジネスに限らずですが・・・)
だからこそ、やっと獲得した新規客を一人でも多く、サロンに定着させたいものです。
サロンで集めたアンケートはこうして新規客に活用する
そこで、新規客を定着させる施策の1つとして、今回の記事タイトルにある「アンケート」を活用します。
あなたもこれまでサロンに訪れている顧客にアンケートを実施したと思いますが、それらの回答をまだ定着していない新規客に「証拠」として提示します。
新規客の信頼を獲得し、サロンに通う理由を生み出すために活用するアンケート内容は「複数回サロンを利用している既存顧客のリアルな声」です。
- 繰り返しサロンに通う理由
- 繰り返し通うことで、自身がどう変化していったか(通い始めと現在の違い)
- サロンを選んだ理由 など
既に様々な理由であなたのサロンを気に入っており、周りに多くのサロンがある中でわざわざあなたのサロンを贔屓して繰り返し来店している既存客がリアルに感じていることを、データとしてまとめ、新規客のサロンへの信頼獲得のためのツールとします。
これらの内容のアンケート結果をお持ちでない方は、今すぐにでも既存客(特に高ランクの顧客が望ましい)に追加でアンケートを実施することをお勧めします。
また、可能であれば直筆のアンケートの方がより信憑性も高いため、普段メールやLINE公式アカウントなどでアンケートを回収している方も、別途アナログのアンケートを実施することをお勧めします。(アンケートを実施する顧客をピックアップするのも可)
多くの顧客を抱えており、且つ多くのアンケート結果をお持ちのサロンは、グラフや表にしてより見やすくデータ化し、一部のアンケート結果のみ直筆のものを利用させてもらうとより良いです。
アンケートを既存客へも活用してより確固たる信頼を獲得する
アンケートの活用は、新規客の信頼獲得手段の1つだけに止まりません。
- 顧客ランクの高い方のアンケート結果をそれよりも低い方へ提示する
- 顧客本人が昔に答えたアンケートを、時間が経過した後にもう一度見せて繰り返し通ったことでのセルフビフォーアフターを把握させる
このような活用で、既存客のサロンへの信頼を確固たるものにすることも可能です。
施策のやりっぱなしは単なる自己満足に過ぎない
Marketing Gymの過去の記事にもあるように、新たな施策を取り入れるまではとよいものの、その施策を投じたことに満足してしまう癖がある方は、後に売上が伸びない、下がると悩む傾向が強くあります。
集客できない方も、同じことが言えます。
新たな何等かの施策を投じた。施策を投じるまでに多くの時間と労力を費やしたことで、この行動だけについ満足してしまう方も多くいらっしゃると思います。
しかし、施策を投じてからが本当のスタートであり、定期的に経過観測し、データを元に更に改善を繰り返すことは必須です。
結果として表された数字は嘘はつきませんし、結果を出し続けなければ、経営はうまく成り立ちません。
私たち経営者やマーケターにとって、様々なデータ管理は非常に大切なものです。今回のアンケートに限らず、あなたが行っているマーケティング施策がやりっぱなしになっていないことを願っています。