Instagramを運用している方の中で、アカウント設計をしっかり行っているにも関わらず「思った以上に結果がでない」と感じている方。
Instagramのアルゴリズムは理解していますか?
今回はInstagramを利用してコンテンツマーケティングを展開している方へ、理解しておいてほしいInstagramのアルゴリズムについて解説していきます。
Instagramのアルゴリズムとは
Instagramのアルゴリズムとは、Instagramユーザーの興味、関心、行動履歴に基づいて表示される投稿をランク付けする仕組みのことを指します。
あなたもInstagramを利用していて以下のような状況に出くわしたことはないでしょうか?
- フォロワーがたくさんいるのに、一定の決まったユーザーの投稿ばかり目にする
- 虫眼鏡マーク(発見タブ)を押すとフォローしていないアカウントであっても好きなジャンルの投稿がズラリと並んでいる
これはあなたの興味や関心、行動履歴に基づいてInstagramが、適切なコンテンツを届けようと働いたアルゴリズムの影響です。
こうしてあなたの状態と同じように、ユーザー側にもあなたが投稿したコンテンツにもこのInstagramのアルゴリズムが働くため、あなたのコンテンツがフィード画面などに「表示される、表示されない」といった現象が起こるのです。
この現象がまさに「Instagramのアルゴリズム」です。
Instagramのアルゴリズムが重要なわけ
Instagramを用いてコンテンツマーケティングを展開しているあなたにとって、アルゴリズムは軽視すべきではありません。
あなたのアカウントの目的、目標が何であれ、あなたが投稿したコンテンツをフォロワー、フォロワー外共にターゲットユーザーに見てもらうことができなければ、コンテンツに注いだ情熱と努力が意味を為さないためです。
Instagramのアルゴリズムを理解している、理解していないとでは、今後のInstagramの運用に大きな差が生じます。
本記事を最後まで読み、今後のInstagramによるマーケティングがうまくいくことを私たちMarketing Gymは願っています。
Instagramのアルゴリズムに使用されるシグナルとは
Instagramはアルゴリズムによって、投稿の表示の順番、表示の有無などを決定していますが、これには【投稿や投稿者、利用者のあらゆる情報】を考慮しています。
このあらゆる情報を「シグナル」と呼び、数千個あると言われています。
代表的なシグナルは以下の3つです。
- Interest(興味や関心度)
- Relationship(親密度)
- Timeliness(時間帯と新鮮度)
しかし2024年からは後述する投稿の種類によって異なるシグナルとアルゴリズムを理解することが必要となります。
Instagramはミッションとして「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」と掲げており、このミッションの実現には、シグナルが重要となります。
Instagram側は、あなたやその他のユーザーの「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」ために、シグナルを使用したアルゴリズムによって実現しようと働きかけているのです。
投稿種類に応じて決められるInstagramのアルゴリズム
現在、Instagramにはフィード投稿、ストーリーズ、リール、動画、ライブ動画という5種類の投稿があります。
そのうち通常よく使う投稿の種類はフィード投稿、ストーリーズ、リール。
また、発見タブにてフィード投稿、リールが表示されることがあります。
それぞれに応じてアルゴリズムと使用されるシグナルがありますので、理解しておきましょう。
Instagramフィード投稿のアルゴリズム
Instagramのフィード投稿のアルゴリズムは「親しい人のコンテンツを見るため」に利用されており、投稿の表示順は主に以下の2つで決められています。
- 利用者がフォローしている最近の投稿が表示される
- 更に投稿と、投稿者、利用者の好みに関する情報(シグナル)をもとにランク付けされ、優先される
昔は利用者がフォローしている投稿者の最近の投稿がすべて表示されていましたが、Instagramユーザーが増えるにつれ、莫大な情報量となったため、シグナルをもとにアルゴリズムによって、優先、優先しないと線引きされるようになりました。
これはFacebookやX(旧Twitter)、Tik Tokなど他のSNSでも似たような感じですね。
シグナルは数多くありますが、そのうちのいくつかは公式から発表されていますので、ここでシェアします。
Instagramフィード投稿の主なシグナル
Instagramフィード投稿のランク付けには主に以下の6つが重要視されています。
- 投稿を数秒見る
- コメントする
- いいねする
- シェアする
- 保存する
- 投稿者のプロフィールを見る
Instagramのプロフェッショナルダッシュボード内にあるインサイト機能を活用してる方はすぐに気づいたと思いますが、これらが掲載されているのはこのためです。
内容 | シグナル内容 |
投稿したコンテンツに対して |
|
フォロワーのアクティビティ | 「いいね、コメント、シェア、保存」などアクションした投稿から興味を持つかを判断する |
投稿者に対して | 直近数週間の投稿者、フォロワー間のやり取りの頻度 |
投稿者とフォロワーの接触履歴 | お互いの投稿にてコメントしたかどうか |
Instagramストーリーズのアルゴリズム
ストーリーズは主にフォローしている投稿者の投稿のみ閲覧できる機能です。
最大60秒(以前は15秒ごとに分割)の動画、静止画を投稿することができる他、プロフィール画面下のハイライトにまとめることもできます。
Instagramストーリーズは以下の3つのステップでランクを付けています。
- まずはフォローしている投稿者のストーリーズを集める
- 集めたストーリーズの中からガイドラインに違反しているものを省く
- シグナルを参考に表示順を決める
Instagramストーリーズの主なシグナル
内容 | シグナル内容 |
閲覧履歴 | 利用者が各アカウントのストーリーズを閲覧した回数 |
エンゲージメント履歴 | 投稿者のストーリーズに対して、いいねやDMを送るなどのアクション数と頻度 |
投稿者との関係性 | フォロワーに同じフォロワーがいる、家族がいるなど |
Instagramは上記のシグナルで、投稿者のストーリーズを閲覧する、返信する、次のストーリーズを閲覧する可能性を考慮してランク付けしています。
Instagramリールのアルゴリズム
Instagramリールは、リールコンテンツを見て楽しむことを重視されています。また、リール投稿のほとんどがフォロワー外のコンテンツとなります。
このことから、Instagramのアカウントを開設した初期段階であっても、リールで投稿するコンテンツの内容、関連するハッシュタグ、ジオタグ(位置情報)によってはより多くの利用者に表示される可能性を秘めいていると言えます。
Instagramリールの主なシグナル
内容 | シグナル内容 |
利用者のアクティビティ | 最近「いいね!」、保存、再シェア、コメントをしたり、反応を示したリール動画 |
利用者と投稿者のやり取り(交流)履歴 | 過去に投稿者と利用者のやり取り(交流)があった場合 |
リール動画に関する情報 | 動画で使われているオーディオトラックや映像などのほか、動画の人気度 |
投稿者に関する情報 | 投稿者のフォロワー数やエンゲージメント数などで人気度を考慮 |
Instagram発見タブのアルゴリズム
最後にもう一つ「発見タブ」。アプリ内にある虫眼鏡マークをタップすると表示される画面のことです。
発見タブは新しいものを見つけやすくしたもので、まだフォローしていない投稿者のフィード投稿やリールが表示されます。
発見タブに表示されるコンテンツのランク付けは以下のステップで行われています。
- 利用者が興味を持ちそうな投稿を見つけるために過去のアクティビティ(いいねやコメント、シェア、保存)を考慮する
- Instagramが利用者が興味を持ちそうな投稿を集める
- 画像や動画の興味度合いを予測して表示順を並び替える(フィードやストーリーズと同じです)
発見タブでは特にいいね、シェア、保存が重視されます。
Instagram発見タブの主なシグナル
内容 | シグナル内容 |
投稿に関する情報 | いいねやコメント、シェア、保存といったアクティビティの数とスピード(フィードやストーリーズよりも重要視) |
発見タブでのアクティビティ | これまでにいいねやコメント、シェア、保存した投稿や過去に発見タブの投稿に対してどんな反応を示したか 特定のタイプ(ジャンル)にのみ反応を示した場合、特にそのタイプに類似した投稿が発見タブに多く表示される |
投稿者とのやり取り履歴 | 発見タブに表示される投稿者のほとんどがフォロワー外ですが、過去にやり取りがあった場合 |
投稿者に関する情報 | 直近の数週間でほかの利用者がその投稿者にアクションを実行した回数など |
2024年5月Instagramアルゴリズムアップデート
2024年5月にInstagramのアルゴリズムが再度アップデートされたため、追加された内容をシェアします。
なおこれまでに挙げたInstagramのアルゴリズムや使用される主なシグナルはしっかり把握したうえでInstagramの運用に役立ててください。
2024年5月にInstagramのアルゴリズムがアップデートされたということは、ここ日本では6月以降から順次適用されると予想されます。
今回のアルゴリズムでは大きく2つの変更に注目されています。
- 小規模のクリエイターアカウント(フォロワーがまだ少なく、小規模のアカウント)が認知されやすい環境に変わる
- リポスト(repost)投稿メインのオリジナリティに欠けるアカウントは露出が大幅に減る
この上記2点が今後のInstagramの運用に大きく影響されます。
①小規模クリエイターアカウントが一気に認知される可能性が出てきた
1つめは、小規模クリエイターアカウントが一気に認知される可能性が出てきたということです。
これまで、大規模のクリエイターアカウントは雪だるま式にどんどんアカウントが育ち、後発の小規模アカウントは露出されにくくアカウントが育ちにくい環境が続いていました。
Instagramでの認知拡大のキーと言えば「発見タブ」に掲載されることが挙げられますが、これまでとアルゴリズムアップデート後では、以下に変更されます。
Instagram2024年6月以降のアルゴリズム変更での違い
アップデート前(~2024年5月) | アップデート後(2024年6月頃~) |
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上記表にあるように、これまでは、あなたがあるフィード投稿を行った場合、あなたのフォロワーの一部に表示されて、その投稿のエンゲージメント率に応じて発見タブに掲載されるか否かが決められていました。
しかし、アルゴリズム変更後では、あなたのフォロワーの一部と非フォロワーの一部に掲載されることとなり、その反応(エンゲージメント率)に応じて発見タブに掲載されるかどうかが決まるということです。
あなたが投稿する内容がフォロワー、非フォロワーにとって有益な情報である質の高いものであることはこれまでと変わりませんが、あなたのアカウントをまだフォローしていない非フォロワーのアクションも考慮されることとなりました。
②リポスト系クリエイターアカウントの露出は大幅に減る
Instagramのリポスト:Instagram外のリポスト機能を持つアプリの利用や、他のクリエイターが投稿したフィード投稿やリール投稿の内容をDMなどで掲載許可を取り、自分のアカウントで投稿しする運用の仕方を指します。
自分が作った内容ではなく、他人(しかも多くの)が作った内容を1つのアカウント内にまとめることにより、「このアカウントが発信する投稿が有益だ」と感じフォローするユーザーが増え、結果このリポスト系クリエイターアカウントがどんどん大きく育つ環境でした。
「え?ずるくない?他の人のコンテンツまとめるだけで、本人よりも評価を得るって・・・」
「Googleならコピーコンテンツとみなして逆に評価低いのにな・・」
この個人的に感じていたことが、Instagram内でも見直され、「リポスト投稿=オリジナリティに欠けるコピーコンテンツ」として評価されることになりました。
ただし、今後は「リポスト投稿する=まずい」というわけではありません。
Instagramでは過去30日以内に10以上のリポスト投稿を行ったアカウントに対して適切な処置をするとしています。
このアルゴリズムの変更により、他のアカウント料理系フィード投稿、リールをまとめたクリエイターアカウント(うんうん、よく見ますよねこの類のアカウント)などいわゆる「まとめ系」ようなアカウント運用をされている方は今後大きく影響を受けます。
nstagramのアルゴリズムとシグナルを理解して運用に役立てる
Instagramのアルゴリズムとシグナルの存在を理解することで、これまでなかなか伸び悩んでいた運用の糸口が見えてきたのではないでしょうか。
がむしゃらに投稿数をこなしたり、フォロバ目当てでフォローしまくったり、いいねをぺたぺた付け回ったりすることがいかに的外れだったことか。。。
Instagramを用いてマーケティングをうまく展開するには以下が重要となります。
- しっかり作りこんだアカウント設計
- ターゲットとするユーザーの問題解決となるコンテンツ設計と制作
- Instagram内の検索からあなたのコンテンツまでを繋ぐ適切なハッシュタグの使用
- アルゴリズムとシグナルの理解
- スムーズな集客導線
Instagramのマーケティングであなたの元へより多くの見込み客が集まるように、そしてそこから売上に繋がるように、これを機にしっかり理解して挑みましょう。