福岡市内 美容院のクライアント。ご相談前の状況は設立4年目、売り上げが下がりもしないが上がりもしない、いわゆる横ばい。だが、広告費が利益を圧迫しているとのことで、利益が下がっている状態のお客様です。
今回はこの小規模の美容院の売上を改善するために、行ったオフラインの施策を紹介します。
小さな美容院をヒアリングと現状分析
お問い合わせフォームよりご相談頂いた、この美容院。福岡市内だったため、スケジュールをあわせて早速ヒアリングに向かいしました。
事前にお願いしていたデータを拝見しながら、売上が下がっている原因を表面化していきます。
当時行っていたマーケティングの施策として、大手クーポン誌とポータルサイトに広告を出して新規客を集客、たまにチラシを作成して特定エリアに配布しています。
広告からの集客した新規客がリピートする割合がかなり低く、いわゆる「初回特典(クーポン)キラー」に苦しめられている状態でした・
一方、たまに出しているチラシは、前者よりも定着率は良い状態です。
なので早速「チラシ」の改善と配布を・・・・と僕が言うわけがありません。やみくもにチラシを配れば売り上げが上がるというわけではありません。突発的な売り上げでなく、長期間に及び売り上げが伸びる仕組みを作らなければ、単なる広告依存になるだけです。
まず内部の改善から行っていきます。この美容院はほとんどと言ってよいほど自然のリピートに任せており、必ず行っているのは初回来店後のサンキューDMのみ。
これでは、穴がいくつも空いたバケツにジャバジャバと水を入れているようなものです。これでは、いつまでたっても顧客が増えず、安定した売上を確保できない他、そもそも見込み客ほどコストはかかるため、少ない利益のために、広告コストをどんどん費やしている状態です。
マーケティングジムが行った改善点
- 既存客との一定の関わりを持つためのシステムの構築※システムといってもソフトなどではありません。
- 客単価アップのためのセットメニューの改善
- 店頭のブラックボード設置
- 元優良客の呼び戻しDM作成、送付
- リピート対策用のオファーとメニュー作成
- 顧客リストの振り分け
- コンテンツ作成のプランニング
etc
その他の注目点
- 定着している客層の細分化
- 離脱率の高い客層の細分化
を分析後、お客様の大半が近隣エリアに住んでいる、且つ、定着している顧客の8割近くが半径約2キロ以内に住んでいることから、ターゲットに向けて数パターンのデザイン、エリアでチラシを配布、A/Bテストを行って最適化を図りました。
一定期間この仕組みにて様子をみました。もちろん定例のミーティングは行います。
内部改善から行うためさすがにすぐには結果が出ないものの、契約開始から3か月目で昨対112.3%、4か月目118.1%、5か月目128.2%、6か月目141.7%、既存客のリピートと新規客の流入の組み合わせで徐々に右肩上がりに。
広告費用対効果が良くなった点、リピート対策が機能し、お客様の定着率が上がったことによるものです。
また、現在は売り上げとのバランスをみて、集客のチラシの配布ペース、量を調節しています。
ポータルサイト・クーポン誌の広告を停止
現在では契約更新のタイミングでもあったポータルサイトやクーポン誌の広告を一旦停止し、自社のマーケティングのみで展開しています。
ただし、この記事を読んで、たまたま更新時期のため、早速広告を停止するのはお勧めできません。
現在広告による集客に依存しており、売上の大半を占めている場合は、いきなり停止するのはかなり危険です。
本文でも一部触れたように、まず自社の売上構成やマーケティングからセールスまでの流れ、リピート対策のために行っている施策とその効果など内部がどういった状況であるかを把握し、最適化するためのプランニング、仮定した施策のテストを行います。
検証し、代替策として充分通用する状態になってから、はじめてポータルサイトやクーポン誌の広告の出稿停止を停止します。
最後に
この小規模の美容院は、インターネットが普及しているこの現代社会でも、最も広告費用対効果が高いものが「チラシ」というオフラインの施策が武器となっています。
その他、現在では近隣エリアでの検索ユーザーに対応するため、ホームぺ―ジの制作とGoogleマイビジネスの立ち上げを行い、オフライン、オンラインと2方向からの自社マーケティングで、着実に売上を積み重ねています。