マーケティング戦術

客単価を上げる5つの方法と陥りがちな3つの状態と原因 商品は金額で売るなベネフィットで売れ!

売上=客数×客単価×購入頻度

売上=来店客数×購買率×平均客単価

どんなビジネスジャンルにおいても売上を上げるにはこのいずれかを増やし、その他を維持できれば売上を上げることが可能です。

もちろん、それぞれを増やすことができれば、売上は更に、そして大きく飛躍します。

例えば、客数、客単価、購入回数をそれぞれ26%ずつアップさせれば、売上は倍増することになります。

数字で表すだけであれば簡単ですが、実際のビジネスであればそう簡単にはいかないものです。

しかし、常に意識することで少しずつ伸ばし続けていくことは十分可能です。

今回は、例えあなたが小さな個人サロン経営者であろうと、複数店舗を構えているであろうと、ビジネスを安定させ、更に飛躍するために必要不可欠な客単価の重要性について解説していきます。

客単価とは

客単価とは、顧客1人が一回の購入に支払う平均の金額を指します。

どんなにマーケティング、集客、セールスに注力し、それらがたとえうまく機能したとしても、客単価が低い、下がる状態であれば、そのビジネスは次第に衰退し、いずれは体力切れ(資金不足)により、1社、また1社と姿を消すことになります。

\その悩み、打ち明けてみませんか?/

たった数百円、数千円だったとしても、積み重なることで大きな収益となり、更にビジネスを加速させる重要なものです。

客単価の計算方法

お伝えするまでもありませんが、客単価の計算方法は以下です。

その客が一度きりの購入であっても、リピート購入であっても、1客としてカウントします。

  • 総売上÷総客数
  • 算出したい期間の売上÷算出したい期間の客数 など

現在あなたは「客単価を上げる」ためにどのような施策を取り入れていますか?

そしてその施策はいくつありますか?1つより2つ、3つとその対策が多ければ多い程上げる可能性は高くなります。

客単価を上げる方法

あなたの客単価を上げる施策を確認すると共に、取り入れるべき複数の方法を解説します。

商品の単価自体を上げる

客単価を上げる最もシンプルな方法は「商品の単価自体を上げる」ことです。

もちろん、意味もなく、ただ商品単価を吊り上げるだけでは、これまで購入してた顧客までも不信感を持ったり、場合によっては離脱する原因ともなります。

同時に上げるべきは「商品価値」です。

商品(サービスや製品)を購入する際、その人独自の金額価値と商品価値を天秤にかけます。

金額価値>商品価値 と感じれば「高い」と捉え、金額価値<商品価値 と感じれば、「安い」もしくは「抵抗なくお金を払う」行動をとります。

①アップセル

アップセルとは、現在利用している商品よりも上位グレードやプラン、更にはオプションを付けて販売する方法です。

  • 松竹梅といった3つの価格帯のプラン、ランクの商品、更に関連するオプションサービスなど
  • 飲食店のご飯大盛り+〇〇円やトッピング+〇〇円
  • 通常クラスの車よりも上位のAクラス、Sクラスの車を販売する
  • スターバックスのショート、トール、グランデ、ベンティ など

アップセルは、同一商品に関するラインナップを提供するというとわかりやすいでしょうか。

②クロスセル

アップセルとよく違いを聞かれる販売方法である、クロスセル。クロスセルも立派な客単価を上げる方法の1つです。

  • パンを購入した方スープを売る スイーツを購入した方にドリンクを売る
  • パソコンを買った人にマウスとマウスパッド、PCケースを売る
  • スターバックスでコーヒーを頼んだ方にスイーツを提案 など

クロスセルとはアップセルとは異なり、別のラインナップを提供する販売方法です。

③パッケージ

パッケージは、簡単に言えばセット販売です。

※マーケティング戦略の1つパッケージングとは別物です。

  • マクドナルドで、〇〇バーガーだけなら単品ですが、バリューセットなら〇〇バーガーとドリンク、サイドメニューで1セット
  • 抱き合わせ販売など

④定期購入

定期購入、つまり週一回、月に一回、3か月に一回など定期的に購入する仕組みを指します。

契約期間内、一定の周期でサービスを提供する戦略です。

その都度購入するよりも多少お得にする場合がよくあります。

  • 健康食品
  • 化粧品
  • ウォーターサーバーとその水

⑤サブスクリプション

定期購入に似ている販売方法にサブスクリプションがあります。

定期購入は商品を定期的に購入、サブスクリプションは使用する権利を購入する点が主な違いです。

客単価を上げるという意味での戦略でもありますが、囲い込み、購入頻度を上げる、保つ戦略とも言えます。

  • Amazonプライム
  • 各局の見逃し配信サービス
  • APPLE MUSICやSpotify など

見渡せばすでにあなたの利用している客単価を上げる仕組み・方法

客単価を上げる方法として、5つ挙げましたが、読んで感じたように、すでにあなたも消費者側で利用しているものばかりです。

では、なぜ客単価が低いと嘆く、特に小規模ビジネスの経営者様はこれらを導入してもうまくいかない場合が多いのでしょうか。

あなたのビジネスで客単価が低い・上がらない原因

サロンの客単価が低い 原因

マーケティングジムのコンサルティングサービスをご契約いただいている中でも、契約前に客単価で悩んでいたビジネスジャンルはネイルサロン、リラク系サロン、リンパケアサロンの方です。・・・エステサロンの方は客単価ではそこまで悩んでいませんでしたね。

契約満了時には、「あの時は客単価で嘆いていたね」と笑えるようになり卒業していきますが、契約前のご本人はとても笑える状態ではなかった様子でした。

現在でもマーケティングジムのクライアント様の中でも比較的数が多いサロン経営者様。

共通点含め、浮かび上がった客単価が下がる、低い原因を併せてご紹介しましょう。

①ポータルサイトに掲載しており価格競争に巻き込まれたままの状態にいる

1つ目は、名前は伏せますが、大手美容系ポータルサイトと契約しているサロン経営者様たち。

同じエリアの同業他社の価格に合わせ、初回来店特典やクーポンとして、お得な価格で提供する戦略を取っているサロンです。

見込客への認知拡大、新規客の集客を目的としたポータルサイトへの掲載が悪い言っているわけではありません。

あのサロンが〇〇円だからうちのサロンも〇〇円くらいにといった、経営者本人が安易な考えで価格を合わせる、時に張り合って更に下回るといった戦略をとったままでいるからです。

そもそも、新規客の獲得は顧客層の中で最もコストがかかります。

ポータルサイトに掲載している場合は、更に掲載料が上乗せされるので、月々の新規客1客あたりの獲得コストは高くなります。

冷静に考えてみましょう。あなたのサロンの売りは「安さ」でしょうか?

そうであれば、その低い客単価をカバーすべく、高い来店頻度とサロン定着率を上げながら顧客数を増やす戦略を取らなければいけません。

しかし、あなたのサロンの売りが「安さ」ではない場合、売りは何でしょうか?

特に売りもないまま、なんとなく周りも掲載しているから自分のサロンも掲載し、周りがこのくらいだからうちもこのくらいに・・・の状態のまま、あなたのサロンの売りがない、もしくはうまく伝えることができていないのが原因の1つです。

②そもそも客単価をあまり意識していないサロンの価格設定

こうして言葉にすると私たちマーケターとしては震えますが、実際にはこの状態である方は結構いらっしゃいます。

これまで数多くのサロンを見させて頂きましたが、「イマイチよくわからない」「学ぶ機会が少なくて曖昧なまま」の状態によく出くわします。

kamishin
kamishin
まあ、そういった内容の学校を出てない場合、大人になってから学ぶしかないので、仕方ない気もしますし、まさにマーケティングジムの出番な気がして内心嬉しかったりもします・・・

客単価が低いサロンによくある傾向

  1. 値段設定がバラバラで、低単価なお客様の単価を引き上げる環境になっていない
  2. 単一の価格帯、もしくは価格帯が2つ、4つ以上など核となるメニューが整っていない
  3. オプションがない、あっても提案していない

③商品を価格で売っている

はて?と思った方は要注意です。

例えどんなに良い商品(サービスや製品)であっても売れない場合があります。

その原因の1つが「商品を価格で売っている」ことであり、正しくは「商品を価値」で売ることです。

先ほども少し触れましたが、金額価値>商品価値と感じれば「高い」と捉え、金額価値<商品価値と感じれば、「安い」と捉えます。

ここで【金額を下げたら良い】と考えてしまっては、以下の負の方程式が出来上がります。

  • 金額を下げる=単純に客単価が下がる=客数が少ないければ売上はもちろん下がる

考えるべきは、商品の価値を上げるにはどうしたよいかということです。

商品価値が金額を上回ることができれば、金額を下げることは不要であり、むしろ上げることも可能になります。

結果、客単価を引き上げる手段の1つになります。

商品をベネフィットで売る

客単価を上げる戦略としては、すでに述べたアップセル、クロスセル、パッケージ、定期購入、サブスクリプションがあります。

その中でもサロンビジネスで特に取り入れやすいのはアップセル、クロスセル、定期購入ですね。

サロンの場合の定期購入は「回数券」での対応が売りやすいでしょう。

これらの戦略をただメニュー表やホームページ、SNS、Googleビジネスプロフィールなどお客様が見るであろう媒体に記載するだけでは足りません。

接客を担当するあなたやその他のスタッフが、商品と一緒にメリット、そしてとどめに「ベネフィット」で売ることが客単価を上げる近道です。

ベネフィットに関しては別記事にて解説していますので、割愛します。

金額以上の価値を与える4つのポイント

  1. この商品を複数買うことで得られるお客様のベネフィット
  2. この商品とあの商品やサービスを買うことで得られるお客様のベネフィット
  3. 定期的に買うことで得られるお客様のベネフィット
  4. 一度あなたの商品やサービスを複数や定期的に買うことでどうなるかを考えましょう。

客単価を上げるにはまず最初に「購入点数を増やす」→「1点単価を上げる」

客数を増やすにはまず最初に「既存客の来店頻度を上げる」→「新規客を増やす」

この仕組みを整えることが最優先です。客単価に関してのご質問はお問い合わせフォーム、LINE公式アカウントからご気軽にどうぞ。

関連記事

TOP