サブスクリプションそもそもの意味は「(予約)購読」や「寄付」という様な意味を持ちますが、ビジネスの世界では「継続課金制」や「定額制」などを意味するといってよいすっかり聞き慣れたワードとなりました。
アマゾンプライムやNetflix(ネットフリックス)などが身近なサブスクリプションのビジネスモデルとして広まっていますが、飲食業界でも徐々にこのビジネスモデルを採用している企業も少しずつ増えてきています。
今回は弊社クライアント(居酒屋)で取り入れたサブスクリプションについての事例をシェアしていきます。
小さな居酒屋にサブスクリプションを取り入れるまで
こうして、ある日のコンサルティングからチャレンジが始まり、通常の施策と並行して、取り入れることになった小さな居酒屋のサブスクリプション。
飲み放題の月額定額制を取り入れて、6ヵ月後に経過状況をまとめてみました。(もちろん、普段から細かく状況はまとめています)
ぶっちゃけ居酒屋のサブスクリプションって儲かるの?
リピート率は上がるのは当たり前なんやけど、月間での会員の客単価も上がったし、利益もなんだかんだちゃんととれているし。
まぁポイントは会員数増やさんとキツイくらいかねぇ。うちはカミシンさんの提案通りに、導入時に店頭、SNS、LINE公式アカウントで一気に告知したから、集まるのも早かったし問題なかったけど、一気に会員に入れきらん店は、コケるやろうね。
結論から言うと、会話の通り、この施策はプラスになりました。
当店のシステム上会員に入っている方と、そうでない方の会計のとり方に若干工夫は必要でしたが、会員、非会員のグループが来店すると、会員がそのお連れの方のも勧めてくれる為、会員数もどんどん増える仕組みに。
短日で見ると、「サクッと飲んで帰る日」「ガッツリみんなとワイワイ飲む日」などを使い分け、会員様自体も楽しんでいる様でした。
また、これまで通常の飲み放題の際に、単価が低かったフードメニューから、定額制で先に払っている分、その日の会計にドリンク代は含まれないので、高単価なフードメニューを頼む傾向がよく見られました。
公開許可範囲内でのこのクライアントさんの実績は昨年同期間(6ヵ月)の売上対比は150.3%、客数対比137.2%。これならサブスクリプションを今後も充分継続していく価値はあります。
飲み放題の月額定額制を取り入れる際の4つのポイント
今回のサブスクリプションを取り入れる際に最低限押さえておくべき4つポイントがあるので、検討している方は参考にしてください。
- 自社のシステムとの兼ね合いは良いか(管理体制は整えることができるか)
- 価格設定、サービス内容の詳細の設定にはしっかり検討する(想定した利益率の算出)
- 導入開始時から一気に会員を増やす仕組みがあるか
- 臨機応変に会員の客単価を上げるべくフードメニューを開発、提供できるか
僕自身、常にこのクライアントさんの店に立ってチェックしているのではない為、こまめな業況のシェアは必須です。
また、店全体で客単価を上げる為に工夫を積極的に行ってもらった為、半年間という試験期間で大きくプラスに着地できた要因とも言えます。
月額定額制のメリットは?
おまけに会員の来店が重なると、非会員がドンドン加入してくれるし、満席の時間も増えて、「予約しないといけない店」として認識されたのは、とにかく嬉しいね。
もちろん、日々検証しながら、このサービスは続けていくよ。
でも近所にあまり真似されたくないから、情報公開はこのへんで勘弁して(笑)
後は強いて言うなら、カミシンさんが最初から口酸っぱく言い続けた「フードメニューの仕組み」やね。
これを疎かにしたら、こっちがただ赤字になるだけだった。
こいつちょっとうるさいなぁって思ってたけど、言う事聞いといてよかったわ。もうおしまい、もうここまでしか言わない(笑)
最後に
でも、ポイントはそこです!
サブスクリプションを取り入れる場合、ドリンクとちょっとしたツマミだけで制限時間いっぱい居座られたら、店側にデメリットが、かといってそれをカバーしようと店が攻めすぎると、「これってかえって高くついてない?」と感じてしまえば、継続してサブスクリプションのサービスを受けなくなるから、そのバランスを取るのが成功の境目です。
顧客の囲い込み、相乗効果を含めて居酒屋のサブスクリプションはポイントをしっかり押さえることができれば、取り入れる価値はありますね。
ただし、しっかりと計画や検証、臨機応変に対応する事は必須です。軽いノリで取り入れると、痛い目に遭っても知りませんよ。。。。