クライアントの事例

SALE(安売り)に頼らないアパレルショップの売り方

12月。メンズ、レディース問わずこの時期は顧客向けのシークレットSALEの時期。年々本セールも早くなり、「初売りSALE」は名ばかりとなっている現代においてただでさえ、粗利率の低いセレクトショップではどのようにして生き残って行くべきなのでしょうか。

新規客に50%OFFなんてあり得ない、オープンなSALEは一切しないレディースアパレルショップの事例

そもそもSALEは何の為に行っているのか?

大半はいわゆる消化不良による在庫の消化や現金化が目的だと思います。

ですが、この事例に挙げたアパレルショップは全く違います。

一般的に差す【シークレットセール】のみを行うこのショップ。

さらに一律の割引ではなく、顧客ランクによって割引率が異なる方法をとっています。

完全クローズドセールのメリット

ショップイメージ、ブランドイメージを保つ事を第一とし、決して安さで商品を買って貰おうとする事はありません。

そうする事により新作の立ち上がりから上位顧客が来店し、アパレルの閑散期である2月、8月でも落とし込む事なく売上が立たれると言う。

これを繰り返す事で、立ち上がりの客足を加速させ、値崩れせずプロパーでの販売が出来、利益を確保する事が出来る。

更にシークレットセールのみと言う戦略は顧客に特別感を強く与え「日頃ご贔屓頂いているあなただからこのプライス」を強調でき、せっかく早く買ったのに安くなっていると言う残念感は全く与えない方法の1つです。

ここが違う!売れているアパレルセレクトショップの顧客管理

インターネットが急速に普及し、様々な便利なツールが出回る中、このショップはより細かな顧客管理を行っています。

メイン媒体こそメールではありますが、イベント告知以外の顧客アプローチは全て個別にメール。

担当者セールススタッフが顧客一人一人異なるコメントでメルマガを作成。

現代ではメルマガスタンドなど効率的且つ便利なツールが存在しますがそれに頼らず愛情を込めて送るメルマガは通常よりも開封率が高いのも特徴です。

合わせてバースデーや通い始めて何年記念、お子様の入学や卒業祝い、結婚記念日など様々な祝い事にもケアを施す徹底ぶり。

正直この方法は手間時間もかかりますが、それと引き換えに顧客との「大きな信頼関係」が得られます。

効率化?それとも大きな信頼関係?どっちを取るかはあなた次第ですが、もしあなたが今思うようにいっていないのなら、考え直すのも良いのではないでしょうか。

モノが溢れるこの世の中だからこそ付加価値を与えるて売る

自社ブランドよりもセレクトブランドが多いこのセレクトショップ。この店でしか手に入らないという事がないからこそ簡単にはいかない囲い込みですが、だからこそ顧客に自社を愛してもらいご贔屓頂く為に努力を惜しみません。

「顧客が欲しいと思ってもらうには」「顧客が困っている事は」

この2点を重要視し、セールストーク、ブログ、SNSなど顧客が目にするすべてに落とし込む。

焦点を絞り込み、徹底することで自ずとセールストークやコンテンツの内容も他店とは異なる内容に形成されます。

このスタッフから買う、ここで買った商品、ここで過ごした時間を愛してくれる顧客に「ベネフィット」を与える事に全スタッフが徹底する。

「ヒト」「モノ」「ハコ」サービス業、小売業の基礎的な事をいかに当たり前にするか、それが出来ている素晴らしい会社だと感じた事例でした。

あなたもこの記事を読んだら、いま一度見直してみる事をオススメします。

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