マーケティング

アパレルのイベント(フェア)を成功する為に押さえるべきポイント

ここ近年苦戦を強いられるアパレル業界。突き抜けて好調なアパレル企業もあれば、その他は軒並み苦戦を強いられているとか・・・。

さて小規模のアパレル会社はこれからどういう戦略をとっていけばよいのか、伺った先で同じような言葉をよく耳にします。

ですが、何か手を打たなければ売れなくなる日は来ます、必ず。

まずは、現状行っているセールス、マーケティングをいったんすべて見直していきましょう。

今回は売上を上げるべく現在行っているアパレルのフェア、イベントを一旦見直し、「売る」為のイベントへ再構築する為にはどうするべきかを解説していきます。

アパレルのイベント「○○フェア」

すでにあなたのショップでも行っているであろう何らかのフェア。アパレルの集客方法、売上を上げる方法の1つですが、成果はいかがなものでしょうか。

正直なところ、大半のショップのフェアはつまらない。アパレル業界から離れた私が完全に客観視できる立場になって、あらためて見ても、、、つまらない。

イベント期間中何かに特化した、特典を付けた、普段手に入らないアイテムを展開する・・・

どのショップも似たり寄ったりのイベントを開催、買ってくれ買ってくれと言わんばかりに告知を続け・・・

\その悩み、打ち明けてみませんか?/

もしかすると、すでにあなたも心の中でそう思っているのではないでしょうか。

ユーザーは、ずっと前からそう感じ続けている事でしょう。少なからず今来てくれているユーザーが、急に来なくなる日が訪れる前に。。。

さて、特につまらないイベントやフェアには以下の様なものがあります。

該当するショップはいい加減い次の手を考えないと今後また成功する見込みなんてほぼないと危機感を持った方が良いと思いますよ。

今後もただやるだけでは成功しないアパレルのフェア事例

  • 〇〇円以上お買い上げでノベルティプレゼント
  • アウターフェア、ボトムスフェアなどのアイテムのフェア
  • ポイント〇倍フェア
  • 金券バックフェア
  • だらだらと期間の長いフェア

これらを聞いて実際あなたがユーザーだとしたら、「よし、行こう」と思うでしょうか?

ショップ側はフェア期間中に売上を跳ねさせたい、だがユーザー側は期間中に行きたいという魅力を感じない。フェアが成功しない理由のほとんどがこれです。

ユーザー側は「行きたい時に行く」ただこれだけ。

実際にもたまたまフェア中に来店し、「DM見た?」「ブログやSNS見た?」と尋ねても見ておらず、たまた来店したユーザーも少なくないでしょう。

アパレルのイベント

アパレルのイベント(フェア)を成功させるポイント

では、先程挙げた成功しないフェアを成功させるにはどうしたらよいのでしょうか。

もしあなたが新しいしかも魅力的なフェアを企画できないのであれば、せめて現在行っているフェアを少しでもアップデートし、テストを繰り返し、その間にも次の一手を考えていきましょう。以下は、どこのショップでも行いがちなアパレルのイベント例です。これにひと手間加えていきます。

〇〇円以上お買い上げでノベルティプレゼント

まず、このフェアで客を集めたいのであれば、「ノベルティのクオリティー」を極端に上げることでしょうね。

あなたも心の中で「ノベルティ貰わなくてもどっちでもいい」そう思っていませんか?

そうユーザーはだいぶ前からあなたが思っている事と同じ事を思っています。

ならば、ノベルティのクオリティーを更に、しかも極端に上げてこのフェアを行うべきです。

例えば、これまでのショボい「ザ・ノベルティ」からあなたのショップの定番商品に変えてみる。

もちろん、その分の利益は落ちますので、設定金額などの調整は考えなければいけませんが、欲しくもないノベルティで集客を試みるよりは効果はかなり上がります。

ノベルティフェアの成功例

せっかくなので、以前ご契約いただいていたクライアントの例を挙げてみましょう。

これまではその辺でどこでもやっているようなノベルティフェアからそのショップで設立当初からずっと展開していた「定番のホワイトオックスフォードのボタンダウンシャツ」に変えたところ、ユーザーから

  • 「今回のノベルティって豪華ですね」
  • 「ちょうど白シャツを買い替えようと思っていたから来ました」

というようにユーザーの反応はこれまでと全く異なり、それを目当てに来店する方が極端に増えました。

期間中の売上金額は契約上伏せますが、昨対の172.6%

数字を見れば一目瞭然です。

ここで、定番商品をノベルティにすると、その商品が通常時に売れないとあなたは思うかもしれませんが、結果論として、その逆です。

その商品の魅力を実際使ったユーザーは、そのブランドの他のアイテムも買い始める現象が起こります。

つまり、「人気のある商品をノベルティに使う事で、ノベルティフェア自体の魅力を上げると共に、そのブランドの魅力をも再確認」してもらいます。

フロントエンドを魅力的な定番商品、バックエンドをそのブランドが展開する他のアイテムとするわけです。

もちろん、セールスを行うスタッフは、取り扱うブランドの魅力をお客様により伝えることができるよう、薄っぺらいありきたりな接客を一切やめ、ブランドを通じて購入したお客様にベネフィットを与えるセールストークを巧みに行わなければいけません。

 

アパレル集客コンサル

アウターフェア、ボトムスフェアなどのアイテムフェア

これもベタなフェアの一つです。

このフェアがなぜ魅力的なフェアにユーザーは感じないのか?

それは「フェアと謳っている割に通常時とたいして変わらないから」です。

実際のところあなたもそう感じているのではないでしょうか。

これにはフェアを企画する段階からもう失敗している原因があります。

これまであなたが行ったアイテムフェアを振り返ってみましょう。企画した段階でこのような状態ではありませんか?

  • シーズン、気温に応じたタイミングで季節感あるアイテムをフェア商材とする
  • 仕入れの都合上、最もアイテムが揃うタイミングでフェアを開催する

といったところでしょうか。

あくまでも「季節的に売れる時期だから」「ショップの仕入れの都合でフェアを開催する」これは仕方ない事です。

確かに私も以前アパレルでフェアを行っていましたので気持ちは充分わかりますが、肝心なのはこの「ショップの都合」をいかにそう感じさせず、魅力的なフェアにするかです。

アイテムフェアの成功例

ここでも実際に成功した事例を上げてみましょう。これまでは、あなたと同じようなフェアを行っていましたが、次からは企画段階で以下の2点を注力します。

  1. アウターフェア→魅力的なキャッチコピーを加えてフェアの印象を変える
  2. それに付随して、メーカーから委託で借りてでも商品展開を特化する

「全7型21アイテム、MADE IN USAにこだわった〇〇の9日間限定アウターフェア」

「7日間限定!全14型243足、日本未発売モデルを展開 〇〇の■■フェア」

という様な具体的な数字と特化する要素をフェアのキャッチコピーに組み込みます。

「この時期に押さえておきたい、あると年中使えるホワイトシャツフェア」

–※サブキャッチにこれまでの展開とは異なる点を強調–

という様な1カラー多ブランドで打ち出す。

「過去のアーカイブから最新作まで!〇〇の■■フェア」

という様な過去のアーカイブ(実際はキャリー)と最新作を組み合わせて1ブランドで店内の5割近くを占めて展開する「あるブランドに特化させたフェア」です。

すでに内容的に近い事をやっていても打ち出し方が違うだけで、ユーザーの見え方はかなり変わってきます。

ポイント〇倍フェア

メンズよりもポイントにうるさいレディース層に好評なこの類のフェア。

シーズンで多発するとマンネリ化し、効果はどんどん落ちてきます。

何もネタがないからとりあえずポイントフェアでもやっておくか、この心理で行うフェアは中長期でみると自分で首を絞めているのと変わらなくなるのは承知のはず。

ポイント〇倍フェアの効果的な開催の仕方

ではこのありきたりなフェアを効果的にするにはどのような事にポイントを置くべきでしょうか。

  • 他のフェアと組み合わせる
  • ステップアップ型にする

単フェアではパンチがなく、最初は好調なものの徐々に効果が薄れるのを防ぐためには上記の様に他のフェアとの組み合わせて、期間中のフェア価値を高める事が大切です。

また、金額に応じてポイントの倍数を変え、客単価のつり上げも同時に考えておきましょう。

アパレル集客コンサル

金券バックフェア

金券バックフェアは自店への囲い込みツールの1つとして効果的ですが、ありきたりなフェア内容やバック率の低さは同じくマンネリ化を招いてしまいます。バック率を上げたいが、粗利が取れなくなる為しようにも出来ない理由もある事でしょう。

金券バックフェアの成功例

金券バックフェアを成功させるポイントとしては、今回はこれまで以上にセールス力(接客力)も必要です。

「しっかりと電卓で通常時との違いを見せてユーザーにお得感を実感してもらう事」はすでにあなたや部下もしている事でしょう。

そもそも「自店の金券」は、次回以降の期限内に再来店してもらう仕組みのツールですが、成功するショップではその固定概念を崩していきます。

「後いくらで〇〇円分金券がバックされますのでお得ですよ」

という様な声はよく聞きますが、更に上のショップでは「その場で使ってもらう為にプラス〇点追加させる」事を目的とし、フェア期間中の客単価を上げる事を第一に掲げます。
つまり再来店してもらう為のツールとして使わない事です。

もちろんユーザーには今使うor次回以降の使用期限内に再来店して使う選択肢はありますので、セールスの際に状況を見極め、それに応じて展開するのは当たり前ですが。。。

さて、これまで行っていたフェアの見直すべきポイントは把握できましたか?

そしてこのフェアを最大化する為に、当たり前のことを当たり前にしっかり行っていきましょう。

アパレルフェアを最大限に成功させる為に押さえるべきポイント

以下、これまで挙げたアパレルのフェアを最大化させる為に必ず押さえるべきポイントを紹介します。

1.期間中に売上を上げる事をその月の目標とする(月予算の6割近くに設定)

この目標を全スタッフに強く植え付けてください。月の売上の6割近くの予算を取る為に意識させることでセールス力(接客力)を向上させます。

マーケティングはセールスを容易にする為の行動ですが、いくらうまいマーケティングでも第一線でユーザーと接する販売員のセールス力が乏しければ、効果は自ら減少させてしまいますので、もしあなたが店長ないし更に上の立場なら、必達させる為にモチベーションを上げ、且つ保たせることを行ってください。

期間中予算を細かく落とし込む

月予算、フェア予算だけでなく、日割りフェア予算、日割り個人予算、フェアアイテム数の個人予算という様に細かく数字に落とし込み、把握させましょう。

もちろん、セールストークの統一だけでなく、好調なセールストークのシェアはお忘れなく。

2.フェア期間前に来店したユーザーは取り置きして、期間中に再来店してもらう

予算を必達する為にも当たり前のことです。

それと同時に、フェアに来店する習慣付けとフェアの魅力を実感させる為に期間前の来店したユーザーには再来店してもらいましょう。

3.ブログ・SNSでフェア告知する

アパレルでブログやSNSの運営を行っていない方はアウトでしょうが、ほぼどこでもやっていますよね。(やってないなら今すぐ始めてください)。

ポイントとして、フェア告知を1週間またはそれ以上から行い、適度な回数告知し続ける事。

そして、フェアのキャッチコピーを繰り返し使う事で、イベントの魅力を伝え続けると同時に、その都度ボディコピー(本文)を変え、様々な角度からそのフェアの魅力を伝える事。

※売り場に立っているのであれば、日々の商品の接客で様々な角度からセールストークをしているはずなので慣れている事でしょう。

また、フェア告知で失敗する例として以下の様な事が挙げられます。

フェア開始前夜に情報を公開する

これはフェア期間中に売上を取りたいが為の単なる店の都合です。

また、直近に来たユーザーに対して、数日後に開催されるフェア情報を伏せるアホなスタッフもいると思いますが、そういう積み重ねがせっかく築き上げた信頼関係を簡単に、しかも自ら崩していきます。

「お客様第一です」なんて気軽に口だけで言うスタッフこそ恐ろしいものはありません。

「第一と思うなら、徹底的に第一に考えろ」、当然ですね。

4.告知方法は最大限に利用する

特にあなたのショップが、ファッションビルに入っているのであれば、フロア担当者だけでなく館の販促担当者も有効的に利用しましょう。

自店告知、自店SNS告知、館内ポスター、館内アナウンス、館内外サイネージ等、販促ツールは出来り限り使い、館内の見込み客にも最大限にアピールする事が大切です。

以上の事をそのまま繰り返し行うのではなく、PDCAのサイクルで回し、あなたのショップに合った施策を行っていきましょう。

P.Sついでにセールス(接客)がうまくいかなくて悩んでいるのであれば、この本は参考になると思います。

「クロージングの心理技術21」オススメの本

「魔術師」と言いたくなるほど、巧みなセールスで驚異的な売り上げを誇るセールスパーソンと、日夜懸命に努力しているにもかかわらず、一向に成果の上がらないセールスパーソンとは、どこが違うのでしょうか。

著者によれば、高い収益を上げる「セールスの魔術師」たちは、「消費者心理学」という特別な「トリック」を使っているのです。

これこそ人々にものを買わせるパワフルな原理で、この原理は売るものが何であるかに関係なく、“あらゆる”ビジネスに有効です。

本書は、効果が実証済みの、消費者心理学に基づく強力なセールス・テクニックを21項目に分類して解説しています。

例えば、あなたが売るものが“ 何であれ”、相手を買う気にさせる──しかも倫理的に──方法、

あなたが相手にとって見ず知らずの人間であったとしても、相手があなたの言うことを信用してくれる方法、

効果的な“先制攻撃” によってライバルを打ち負かす方法、、その製品の価値に対する相手の脳の評価を変え相手の欲求を増大させる方法、相手の購入意欲がよどみなく流れるようにする驚くほど効果的な話し方、

さらには、対面セールス・電話・e メール・手紙のいずれであれ、 「セールストークで決してしてはいけないこと、あるいは必ずすべきこと」等々、すぐにでも役立つ──とりわけ対面販売に──ノウハウが満載されています。

 

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