「もっと新規客が欲しいからチラシで集客しよう」とデザイン会社にチラシ制作を依頼してデザイン料、印刷代、ポスティング代・・・数万、数十万のコストをかけ挑んだにもかかわらず、「ん?そろそろチラシの配布終わってるはずなんだけどな」とはやる気持ちに胸を躍らせながら、まだかまだかと待ち望むあなた。
1週間、そして2週間と時が流れ、「配布したのか」と確認を取るが、「先日ご連絡致しました様に2週間前には配布が完了しています」との返答。
ホントに配布したのかとポスティング業者に不信感を抱き初めたが、やっとチラシを見て来店してくれた客・・・・・1名。
これだけお金をかけたのに・・・たった一人しか集まらなかった・・・
なぜ?デザインもオシャレ、お問い合わせ先やマップも記載した、割引特典も載せた、なのにどうして1人しか来ない・・・・。
マーケティングジムにお問い合わせ頂くお客様のご相談内容ではよくある話です。
さすがにチラシのコストに10万円かけて1名しか来店しなければ、それは凹みますよね。
どうして、こんな望んでもいない結果となるのでしょうか。
今回は、チラシで集客できな理由について解説していきます。
オフラインで新規客の集客を試みている方は参考にしてください。
なぜ?集客チラシに反応がない理由
冒頭の例のように10万円かけてもたった1名しか集客できなかった理由はたくさんあります。
もしあなたが新規客の集客方法にチラシを選んでいるのであれば、そのチラシと照らし合わせて、以下に当てはまる場合はいったん制作を中止することをお勧めします。
理由①ターゲットが不明確だったから
チラシに限らず言えることですが、ターゲットが不明確の場合、チラシの反応率は大きく下がります。
このチラシを「誰に」見てもらいたいのかを明確に決め、チラシの内容に反映しなければ、あなたの思い描くような新規客の反応は得られません。
理由②チラシの訴求が甘かったから
2つめの理由は「訴求」です。
訴求とは、消費者の購買意欲に働きかけることを指します。
- 訴求効果:消費者の購買意欲を引き出す効果
- 訴求点:消費者の購買意欲を高めるためのサービスや製品の特長やアピールポイント、ベネフィット
- 訴求力:消費者の購買意欲に働きかける力
誰に(ターゲット)対して何(どんな訴求)にするのかを明確にしていない、もしくはわかりにくかったことでそのチラシの訴求は弱くなります。
理由③チラシの構成が良くなかったから
3つめの理由は「構成」です。
チラシの反応率は0.01%から0.3%ほどと言われています。(もちろん、3Mがハマれば数%に引き上げることは十分可能です。3M=適切な媒体、適切な市場・顧客、適切なメッセージ)
ただでさえほんのわずかな反応率のため、まずはターゲットにそのチラシを手に取ってもらい、読んでもらわなければいけません。
ヘッド(チラシ最上部の最も目立つ場所)のデザインやキャッチコピー、ボディコピーなど工夫が必要です。
例え同じデザインのチラシでもヘッドやキャッチコピー、ボディコピーが変わるだけで反応率が上がることもよくあります。
理由④ターゲットとデザインのギャップがありすぎたから
4つめの理由は「ターゲットとのデザインのギャップ」です。
そもそもターゲットが不明確であれば、おのずとデザインのギャップが生じるのは当然ですが、ターゲットを明確にしていても、あまりにもデザインのギャップが激しい場合、反応しない理由になります。
カッコいい、可愛いチラシ=反応が良いとは限りませんよ。多少ダサくてもターゲットが多く反応してくれるチラシ=良いチラシとなります。
理由⑤オファーが弱かったから
5つめの理由は「オファーの弱さ」です。
オファーとはこのチラシの目的を達成するためにターゲットに提示する特典や割引、プレゼントなどを指します。
チラシで新規客を集客する目的であれば、来店や予約、購入してもらうために「ポンっと背中を押す」役割というとわかりやすいでしょうか?
まだあなたの製品やサービスを利用したことがない見込み客にとって、オファーを提示することで新規客となる確率を引き上げます
また、オファーを提示しても、ターゲットが魅力的であると感じなければ、行動に移さないこともあります。
理由⑥広告の期限や限定性がないから
6つめの理由は「広告の期限や限定性がない」です。
マーケティングジムへご相談頂いた方の中にも数名いらっしゃったので、なぜ広告に期限をつけないかを尋ねてみたところ以下の回答を得らえました。
- チラシのデザインを複数回使い回すので、期限が入っていると使えない(自分で編集できない)
- 期限がない方がお客様が利用してくれそうだから
・・・・残念ながら発想が真逆です。
期限がない場合、そのチラシを見たターゲットは「いつでもいい」「急いで行動しなくてもいい」「また後で」といった行動を取ります。
また、限定性のないチラシ(先着〇名や先着〇個など)も後回しやまたいずれの感情を招いてしまいます。
その他、チラシの期限が長すぎるのも同じです。
理由⑦具体的な行動を示していないから
7つめの理由はあなたが「具体的な行動を示していない」です。
広告ではCTA(コールトゥアクション)と呼ばれる、ユーザーに実際起こして欲しい具体的なアクションを示すことが重要とされています。
例:いますぐ下記電話番号に(メール)にご予約ください
ただでさえチラシはオフラインなので、アニメーションをつけたボタンなどを付けることができません。
具体的にどんな行動を取って欲しいかを必ず言語化してチラシに反映することが必要です。
理由⑧そこにターゲットがいないから
8つめの理由はチラシ配布先に「ターゲットがいない」です。
ターゲット、コピー、訴求、特典、限定性、CTAが優れていたとしても、そもそもターゲットがチラシを配布するエリアにいない、もしくは極端に少なければ、チラシの反応率は下がり、集客できない結果を招きます。
チラシの配布エリアを変えるだけでも反応率が上がることもありますし、ポスティングや折り込みといった配布方法を変えることであがることもよくあります。
また、先述した3Mの観点(適切な媒体、適切な市場・顧客、適切なメッセージ)でいう、媒体の不一致も挙げられます。
- 設定したターゲットがそもそもチラシをよく見るような属性なのか
- それよりもインターネットの方がよく見るのではないか
これらの理由を生んでいる原因はチラシ制作の初期段階にある
これまでに挙げた8つの反応しない(結果集客できない)理由は、チラシを制作する最初の準備の怠りが原因となっています。
チラシを制作するもしくは制作を依頼する際に、そもそも今回のチラシ集客というプロモーションに対して、分析や設定が甘いということです。
反応率を高めるためのチラシ制作フロー(流れ)
- ターゲットを設定する
- ターゲットとなる人物像を分析する
- 抱えている問題を理解する
- 訴求ポイントを設定する
- オファーを設定する
- 期限を設定する
- CTA方法を設定する
- 計測コードを作る
- 構成を考える
- 使用する画像やカラー、フォントを選定する
- 配布方法を設定する
- キャッチコピーやボディコピーを考える
- 画像やコピーを配置する
- 複数の組み合わせのチラシを作る
- 仮採用とし、印刷して配布(複数のチラシをテスト配布する)
- 反応を計測し、再度テストする
- 最も反応の良いチラシを暫定の本広告とする
集客できるチラシはテストを乗り越えてできた本広告である
チラシを使って本気で新規客を集客したいのであれば、上記制作フローのように数多くの設定が必要です。
なんとなく決めて、なんとなく配布し、たくさん新規客を集客できるほど、世の中そんなに甘くはありません。
しかし、複数のテストを繰り返して最適化されたチラシは、あなたが思い描いているような集客の結果に近づけることができます。
今回の議題のオフライン広告に限らず、オンライン広告であるWEB広告でも同じことが言えます。
- チラシによる集客方法を引き続き継続するのか
- 他の方法と並行して行うのか
- それともチラシ集客はやめ、他の集客方法に切り替えるのか
ある程度検証したうえで、判断していくことが大切です。