「集客方法を調べる前に自社のブランディングから行え!」
集客方法をキーワードに検索するということは、その一部の検索ユーザーは集客に困っており、集客方法にはどんなものがあるか、どんな方法で集客した方が良いかなどの情報収集をしていることでしょう。
検索結果に表示された数々のコンテンツを見て満足のいく情報を手に入れることができましたか?
ホームページ、ブログ、SNS、広告などのWEB集客、フェアやキャンペーン、イベントなどのオンライン、オフライン集客などおそらくどのコンテンツを見ても同じようなことを書いてあるはずです。
今回は現在の Web マーケティングコンサルタントとしての立場から集客方法を調べる前に重視すべきブランディングについて解説します。
ブランディングの重要性
なぜ集客方法よりも先にブランディングを行うことが重要なのか。
アパレルなどファッション要素の強いジャンルに限らず、美容院、マッサージサロン、コンサルタント、ネイルサロンなどあなたのビジネスのジャンルが何であれ、ブランディングは非常に大切なことです。
そもそもホームページやブログ、 SNS などの集客方法を知ったところで肝心なブランディングを行っていなければあなたの店やブランドが選ばれる理由にはなりません。
規模の大小、路面店やビルインなどの立地条件問わず、まずあなたの店やブランドがどういったものなのか、知名度拡大のために行うべきブランディングを重視する方が先です。
店やブランドのコンセプトを元に、初めてあなたの会社やブランドの存在を知った新規見込み客、 そして一度でも訪れたことのある客、繰り返しあなたの店を利用するリピート客など、どの客層でも「どのようなこだわり持ち」「どのような会社、ブランド」「のかを一言で 他人に言い表すことができるようにすることが重要となります。
ブランディングの内容を設定せず集客方法を知ったところであなたは何を発信していくつもりでしょうか?
「〇〇が入荷しました」「〇〇フェアのお知らせ」 「〇〇するためのケア方法」「〇〇の仕方」?
コンセプトやブランディング内容を設定した後、初めて様々な集客方法で見込み客や既存客にアプローチするこの順序でマーケティングを行わない限り、いくら集客方法を学び、取り入れて実行したとしてもあなたが満足いくような売上や集客を得ることは厳しいでしょう。
逆にブランディングを行うことで、今後あなたが行うマーケティング、プロモーション、セールス、企業イメージ、そこで働く社員のイメージなど全ての面において効果を発揮します。
ブランディングとは
マーケティング初心者のためにブランディングとは一体どういうものを指すか簡単に説明もしておきましょう。
そもそもブランディングとは、 ブランドに対する信頼性や共感を通じて、顧客により高い価値を与えることを指します。
また、知名度の低いブランドの認知を広めるための活動を指します。
ブランディングはマーケティング戦略の一つで、 今回のアパレルで例をあげれば取り扱っているブランド自体やそれをセレクトしているあなたのショップ自体を含みます。
「〇〇といえばあなたの店やブランド」
「あなたの店やブランド=〇〇」
などイメージやキーワードからあなたの店やブランドが思い出されるようなイメージ戦略、それがブランディングと言えます。
ブランディングを行うことであなたの店やブランドの価値は高くなり、信頼されるきっかけともなり、今後行うすべてのマーケティング活動において非常に有利なポジションを取ることが可能です。
ブランディングの効果
ブランディングはあなたが思っている以上に様々な場面で効果を発揮します。
- 顧客からの信頼性である「ロイヤリティ」を得ることができる
- 他社との差別化
- 価格競争からの離脱
- 知名度が高いことでの広告コストや求人コストの削減
- 見込み客獲得のハードルが下がる
どうやる?ブランディングを行う手順(流れ)
ブランディングが大体どういうものかと理解できたら今度は具体的にブランディングを行うための手順を理解しておきましょう。
- ターゲットの設定
- ブランドアイデンティティの設定
- ブランディングコードとスタイルの設定
- クリエイティブの作成とメディアの設定
以上の4つがブランディングの手順です。
先述したようにブランディングが整っていない状態でのマーケティングはあなたが思っている以上に良い結果は生まれません。
言い換えるとあなたはもっとブランディングを強化すれば、様々なマーケティングにおいてこれまで以上に良い結果をもたらす可能性を十分秘めているということです。
①ターゲットの設定
ブランディングだけにとどまらず、ターゲットの設定はマーケティングの全てにおいての重要事項です。
広すぎるターゲット、曖昧なターゲットは結果的に誰にも響かず、届くことなくあなたが行うマーケティングからセールスすべてに悪影響を及ぼしてしまいます。
3C分析、PEST分析、SWOT分析を元に、自社や競合の強みや弱み、環境、競合との違い、顧客のニーズを明確にして参入する市場や製品カテゴリ、ターゲットユーザーを決めていきます。
この際、3C分析の後にPEST分析、、、、というような順を追って分析するというよりは3C分析を行いながら他の分析を行うといった何度も往復するようなイメージです。
>>PEST分析とは?初心者でも行うべき外部環境要因を理解するための分析
>>3C分析と分析方法・手順|行うべき業界内の事実を知るための分析
>>ファイブフォース分析とは| 自社収益の課題と戦略を立てるための分析
>>SWOT分析とクロスSWOT分析とは?分析手順と基礎戦略までの流れ
②ブランドアイデンティティの設定
ブランドアイデンティティとは顧客にどうイメージして欲しいかを明確にして、そのイメージを言葉にして顧客に働きかけることを指します。
「○○=あなたのブランド(企業自体やサービス)」といった特定のイメージを持ってもらうためにサービスや経営方針、プロモーション、マーケティングなどを行います。
ブランドアイデンティティの実行により、他社との差別化やターゲットの明確化にも繋がり、ブランド戦略を構築する際に非常に役立ちます。
また、商品の価値やブランドが抱くビジョンをブランドアイデンティティーとして発信することで、企業イメージやサービスイメージの向上のほか、ユーザーの購買意欲の向上にも繋がります。
みなさんが思い描いている、ブランディングがこれにあたると思います。
③抽象的なブランドメディア「コード」「スタイル」の設定
続いて抽象的なブランドメディアの設定を行います。ブランドアイデンティティーを掘り下げ、具体的に表現していく作業で、「コード」「スタイル」の設定とも呼ばれます。
ブランドアイデンティティーにおけるコードとは抽象的なブランドメディアであるキャッチコピーやデザインなどを、言葉の通り抽象的にブランディングを反映するクリエイティブ部分を指しています。
抽象的なブランドメディアであるコード設定を行った後、定めたブランドアイデンティティーを元にスタイル設定を行っていきます。
ここでのスタイル設定とはコンセプトや製品のデザインなど、実際に目に見える形で表現するクリエイティブ部分を指しています。
④可視的なブランドメディアのクリエイティブの作成とメディアの設定
ブランドアイデンティティーを抽象的に表したコード、スタイルの設定を行った後、今度は目に見える形で表現するもの(ホームページやメディア、広告、動画など)のクリエイティブの作成を行います。
また、メディアの設定は企業規模や経営者の方針や予算、狙うターゲットによってそれぞれ異なると思いますが、ブランドアイデンティティを抽象的に落とし込み、更に可視的に落とし込むというように徐々に形にしていく作業です。
ブランディングつまり、これまでに挙げた段階を経て、初めてメディアの設定段階に移ります。
クリエイティブに関しては、デザイン会社等に外注する場合も多いと思いますので、必ずブランディングを明確にした後、デザイナーとのすり合わせを行いましょう。
そうすることで、あなたが定めたブランドアイデンティティと実際に目に見える形で表現するクリエイティブとの差が縮まり、デザイナー自体も制作しやすくなります。
集客方法を調べる前にまずはブランディング
いきなり集客方法やマーケティングを実行してもなかなか思うようにいかない原因は、このブランディングの有無も影響しているでしょう。
「集客方法」を検索し、結果に並んでいる、複数の記事を見て集客方法は既に理解できたと思いますので、これを機にまだブランディングの再設定を行ってみてください。
また、ブランディングは途中で方向転換しても構いませんが、短期間の間にリブランディングを繰り返すとユーザーが困惑したり、イメージが定まらないため、最初にしっかりと設定した後は一定期間様子をみることをおすすめします。