コンサルティング

アパレル販売スタッフの人材育成で押さえてるべきポイント

これまでのマーケティングの仕事とは別に、縁あってレディースアパレルの人材育成としての仕事を受けました。

ウェブを含めると15年程アパレル業界をウロウロしている僕ですが、ここまで携わるとそれがメンズであれ、レディースであれ、靴であれ、雑貨であれ、売る物は違えどやる事の根本は同じだと思っています。

対人であれば、それが飲食業であれ、美容室や整骨院、、、、何でも。

今回の仕事はレディースアパレルの「接客」をメインに育成する内容ですが、僕にとっては「心理戦」ともいうべきか。

もちろん商品知識はないよりあった方が良いですが、要はお客様に対していかにこの商品を買うべきか、今買うべきかをしっかりと伝える事、買う事で得られるメリット(ベネフィット)をイメージさせる事です。

重点を置くアパレルの接客スタイル

接客を指導する際にチェックすべきポイントは以下の様になります。例えあなたの店がハイブランドのオンリーショップだろうが、地場のセレクトショップだろうが、ショッピングモールに展開している量販店だろうが基本的にする事は変わりません。

単価が高かろうが、安かろうが、結局のところ相手は「人」です。感情のないロボットに売るわけではないので・・・。

 

  • 会話を通じてニーズを探り出す(会話の濃さと購買率は比例する)
  • 商品やその他の物事のどちらでも良いですが、お客様の心のスイッチ、テンションのスイッチをいかに早く見つけ、ONにできるか
  • 数十分の接客の間でしっかり「人」「モノ」「ハコ」を売り込めるか
  • 買わない理由をいかに潰せるか
  • デメリットをメリットに変換し、しっかり伝える事が出来るか

 

\その悩み、打ち明けてみませんか?/

これに加え、顧客様の単価を上げる、リピートしてもらえる事も必要不可欠というより当然の事です。

売上に伸び悩む販売スタッフの特徴

以下のような特徴を持っている販売スタッフは、典型的ないつまでたっても「売れない」「成長しない」パターンです。

これらに1つでも該当する場合は、早急に指導する必要があります。

 

1.少パターン化し、結果単調な接客スタイルが完成している

2.なぜ売れなかったのかの追求が浅い

3.言い回しの少なさ

4.お客様、販売員共に楽しんでいない

 

特に「言い回しの少なさ」=「販売力の低さ」だと言えます。

いかに同じようなことでも様々な角度から同じ着地点に着地できる言い回しの引き出しが多い販売員程、高い売り上げを叩くと言っても過言ではないと思います。

 

売れない販売スタッフの対処法

ではこのようなスタッフがいる場合、接客の指導をどのようにしなければいけないのでしょうか。先程挙げた売れない販売スタッフの特徴に沿って解説していきます。

この売れないスタッフを作り上げた大半の理由は、そのスタッフを取り巻く「環境」のせいであり、他社から移ってきた者、ある程度勤続年数が長い者であっても現在あなたの売り場に立っている以上は、育成し直さなければいけません。

 

1.単調な接客スタイルを持つ販売スタッフの指導方法

この特徴を持つ販売スタッフは「言われたことしか出来ず、独自性がない」、「変に慣れがあり、自身の販売スタイルに満足している」可能性が高いです。

まずは、このスタッフ自身の定番化している動き、セールストークをすべて禁止させます。(※動きやトークに関しては指導者側から指定してあげてください。)

こうする事で最初は全く動く事が出来ず、「自分の接客力の無さ」を実感し始めます。この状態から、あなた側から「こういう風に、これを使って、この組み合わせで」のように指定して接客させます。その都度、改善点指摘しアドバイスを添えてください。

一旦これまでの接客スタイルを封じているので、一時的に売上が下がるのは目に見えています。いかに早く習得させる為にもこまめな反復作業を行っていきましょう。

 

2.売れなかった理由が不明な販売スタッフの改善方法

では次に移ります。売れなかった理由が不明なままの販売スタッフは、そのままにしておくことで全く売れないスタッフへの成長していきます。接客は何回も反復するものですので、自然と慣れ、体に染みついてきます。そのままにする事が長い程、厄介なものとなりますので、該当するスタッフがいる場合は早めに対処が必要です。

まずは売り逃した際にあなた自身からなぜ売れなかったのかを訪ね、本人がどこまで感じているかを把握します。

次に本人が理解している理由に加え、あなたの見解を付け加えてください。もちろん、あなた自身が売れない販売スタッフであれば話は変わってきますが・・・。その見解の意味を納得するまで伝えるのは当然ですが、その際の接客方法までセットで教えておきましょう。

非効率な指導方法は、ただでさえ手間のかかる接客指導に拍車をかけます。あなた自身の時間の多くを奪われないようにする為にも、常に効率的に行いましょう。

 

3.言い回しの少ない販売スタッフの指導方法

恐らくすでに彼らの中には「鉄板」の言い回しがあるはずですが、追及したうえでその鉄板トークを展開しているのと、それしか言えないのでは全く意味が変わってきます。特に後者の場合はかなり危険です・・・。

お客様は人ですので、様々なテンション、ニーズ、行動、言動がみられます。言い回しが少ないのは、数多くいるお客様のうちのほんの一部、ほんの一タイミングでしか本人が有利に立てる瞬間がありません。

指導方法として、「1の単調な接客スタイル」と同様に、「接客トークを全てとりあげる(禁止する)」ことです。取り上げる事で、1と同様、何を言ったらよいかわからず、動きが単調、人によってはモジモジする場合も出てくると思います。

ここで大切なのは「言い回しがいかに少なかったのかを実感させる」事です。そして、シーン別(お客様の行動別)に1つのアイテムに対して複数の言い回しを考えさせます。物足りなければあなた自ら加えてください。そして、反復させ身に付けさせます。

最初の方は固定化していた言い回しは禁止にしたままにしておき、改善されたら解除しましょう。気を付けておきたいのは、解除した後のそのスタッフの動きです。

典型的に売れない販売スタッフはまた自分の心地よいスタイルに戻しますので、目を見張らせてください。

あなたもご存知のように売る販売員の特徴は、「1つのモノに対して複数の言い回し」を持っています。様々なパターンに展開できるようきっちり指導しましょう。

4.お客様、販売スタッフ共に楽しんでいない場合の指導法

言うまでもないですが、このパターンは顧客が最もつかない販売スタッフの特徴です。

簡単な指導方法としては「お客様を笑わせる」事です。1人、1組のお客様に対して最低一度は笑わせる事を徹底させます。

笑うという事は、相手にリラックス効果と信頼を抱く入口となりますので新規客であれば尚更良い事です。お客様が笑えば自然とスタッフも楽しんでると思いますが・・・スタッフも人ですので、指導者である以上、仕事上の悩みを抱く部下のサインは敏感に察知し、個別にミーティングを行いましょう。

 

以上、アパレル販売スタッフの人材育成で押さえるべきポイントでしたっ。

 

kamishin
カミシン

「一言ごとに意味があり、一行動ごとに意味がある」僕にとって接客とは「心理戦」。ただそれに尽きます。

 

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