せっかく定着している顧客様をそのままにしていませんか?
- 美容院やエステ、ネイル、まつエクなどの美容系サロン
- リンパケアやタイ古式、リラクゼーションなどのマッサージ系サロン
など様々なサロンにおいて、マーケティングにより見込み客と接触し、やっとのことで初めて来店、あなたのサービスを購入してくれた新規客。
その後、複数回来店して繰り返し購入し続けている顧客に対してあなたはどんな対応をしていますか?
そのままお客様任せになっていると心の中で焦ってしまった方は、今回の記事を参考に既存顧客をもっと大切にすることを強くオススメします。
なぜ新規客よりも既存客を大切にするべきか
「もっとたくさんのお客様が欲しい」
あなたがどんなジャンルのサロンを経営していたとしても、そしてあなた以外の経営者でも、もっとたくさんのお客様が欲しいと願うのはみんな同じです。
しかし、新たなお客様(新規客)よりも、一度でもあなたのサロンを利用してくれたお客様(既存客)を大切にするべきです。
既存客は顧客ランクが高いほど定着率、利益率が高く、手間暇、コストは下がるといったあなたのサロンの成長に大きく貢献してくれる、ありがたい存在です。
更には、他社サービスよりも贔屓してくれるばかりか、紹介や口コミなどで新たなお客様を連れてくる可能性も高くあります。
逆にあなたのサロンを利用したことがない見込み客、若干数のみ利用した新規客、定着前の客はマーケティングコスト、離脱率も高く、利益率は低い状態です。
既存客も最初は見込み客であり、新規客の一人でありますが、そこからあなたのマーケティングや接客、セールスなど何らかの理由で育ち、今では欠かせない存在へと成長しています。
つまり、既存客を着実に増やし、育成するほどあなたのサロンを成長させる「成功への近道」となります。
弊社マーケティングジムでも、まずは既存客のケアを徹底するよう提案するのはこのためです。
既存客は放置し、見込み客、新規客の集客ばかりに目を向ける方ほど、売上に悩んでいる状態は多く、既存客のケアをしっかりしているマーケティングジムのクライアントほど、売上は安定し、更に売上を伸ばしています。
サロンの顧客ランク付ける理由
大切な顧客様にランクを付けるのは内心失礼だとは思いますが、ランクを付け、どの顧客がよりあなたのサロンに貢献し続けているかを明確に把握することは大切です。
- 低いランクはもっと上のランクへ上げるには何をすべきか
- 高いランクの顧客を維持するためには何をすべきか
サロン貢献度に応じて顧客ランクを付けることで、今後の戦略を練り、戦術実行までの計画をスムーズにします。
また、顧客ランクを付け、売上、客単価、来店頻度、継続来店期間を明確に把握することで、現顧客のランクごとのサロン内での数字の動きを明確に把握するためでもあります。
サロン顧客のランク定義
サロン顧客のランクを何段階にするべきか、どうな名付けるかは、サロンそれぞれ自由であり、明確なルールがあるわけではありません。
まだ顧客ランクを取り入れていない方にもわかりやすいように、顧客ランクの例を挙げますので参考にして下さい。
購入金額 | 購入頻度 | 継続購入期間 | |
VIP(プラチナ) | ◎ | ◎ | ◎ |
優良客(ゴールド) | いずれか2つに〇、1つに◎が該当する場合 | ||
固定客(シルバー) | 3つに〇が該当する場合 | ||
新規客(ブロンズ) | 来店一回目の客層 |
サロン顧客ランク設定方法
サロンの顧客ランクを決めるには、いくつかの手順がありますので、まだ顧客ランクを定めていない方は以下を参考にしてください。
顧客ランクを設定するにあたり顧客リストがないことには、何も始まりません。
「リストがない、内容が乏しい方=売上が悪い、下がる状態となる」この方程式はどんなビジネスでも当てはまります。
まさかとは思いますが、もしあなたのサロンの顧客リストがないのであれば、下記記事を参考の上、すぐに作ってください。
①サロン独自のランクルールを決める
まずは、あなたのサロン独自の顧客ランクのルールを決めます。
先述した例でいうと、「ランクの段階」「それぞれのランクの条件」となります。
②顧客ランクのルールに基づいて顧客リストをセグメント
次に、事前に定めた顧客ランクのルールに基づいて、顧客リストをセグメント(仕分け)していきます。
ルールに基づいて仕分けし、ランクごとに振り分けたら顧客のランク付けは終了です。
サロン顧客ランクごとに今後何をすべきか計画を練る
サロンの顧客にランクをつけて終わってしまうのではななく、ここからが本当のスタートです。
サロンのランクに応じて今後どんな対応をするべきかを計画立てていきます。
顧客のランク付けを行った際、継続して来店し続けている顧客と、来店がなくなっている顧客が把握できたと思います。
この際、埋もれていた(ケアを怠ってしまった)顧客に対しては別途ピックアップし、休眠状態である場合は呼び戻しを行いましょう。
顧客ランクに応じてどんな対応をするかは、サロンの方針や戦略内容によって様々です。
初めての方のために、マーケティングジムの現クライアント様、過去のクライアント様の事例を挙げますので参考にしてください。
例)顧客ランクごとに優待制度や特典を付ける
顧客ランクごとに優待制度や特典を設けます。
事例としては、以下があります。
①VIPランクは常時〇%OFFとなり、今後プロパー価格で購入することはない
VIPランクの顧客は、最も顧客維持コストが低く、多くの利益をサロンにもたらしています。
そのお礼として、常に若干の割合ですが割引を適用して他の顧客とは差をつけるというものです。
この特典を適用しているサロンクライアント様は、定着後の顧客には一切割引を行っておらず、常にプロパー価格でサロンのサービスを提供してる環境です。
②VIP、優良客ランクを優先して予約を入れることができる
VIP、優良顧客から優先的に予約を入れることができ、それ以下の顧客は先に予約を入れることができない状況を作っているサロンクライアント様もいらっしゃいます。
例として、VIP、優良客ランクの顧客は予約受付時期を他より2週間早く開始し、残った枠をその他のランクで埋める形を取っています。
例)サロンのコミュニティ参加権利
サロンのコニュニティに参加する権利を与えるのも顧客ランクの使い方の1つです。
上位ランクのみ参加や、ランクごとに参加できる範囲を定めるのも良いでしょう。
サロン内の顧客に特別感を与え、同士を集めてファン化を促進する目的や、サロン自体やスタッフ、サービスにもっと興味を持ってもらう目的など様々です。
①サロンのオフ会(オンライン/オフライン)
サロンのコミュニティ形成を目的として、オフ会を開催しているサロンクライアント様もいらっしゃいます。
オンライン(Google MeetやZoom)やオフライン(リアルにある場所に集まる)を通じて、サロンスタッフと顧客同士のコミュニケーションの場を設け、サロンとの距離をもっと近づける、ファン化を促進します。
②オンラインサロン
サロンクライアント様の数社は、オンラインサロンを開設しています。
サブスク型の参加の権利を購入し、会員のみがそのオンラインサロンに加入できるというものです。
一定以上のランクのみに案内し、加入した会員に対して何を提供するかはサロンの方針や目的によって様々です。
また、あるサロンクライアント様はサロンの顧客に対してオンラインサロンの参加権利をあたえるのではなく、オンライン上のターゲットに対してのみオンラインサロンの参加権利を与えています。
この様に、クライアント様のサロンごとに顧客に提供している優待や特典は様々です。
様々なアイディアがありますので、顧客ランクを定めた後の施策例としてご検討ください。
ベーシックな特典例
サロンの規模や顧客数の規模によっては、事例を取り入れることが困難な場合もあると思いますでの、簡単な特典例を合わせてご紹介します。
顧客ランクによって提供するもよし、ランクによって得られる特典の範囲を変えるもよしです。
- バースデー特典
- 出会って〇周年、〇ヶ月、〇回特典
- 継続期間特典
- 連続継続回数特典
- ポイントカード特典
- 雨の日特典
- ご無沙汰来店特典(休眠客の呼び戻しオファー) など
顧客ランク制度の注意点
顧客ランク制度を導入するにあたり、いくつか注意して頂きたいことがあります。
場合によっては顧客へ不快感を与えることもありますので、理解のうえ導入を検討してください。
①顧客ランク名の付け方と公開範囲
顧客ランク名を付ける際、名前によっては顧客に失礼に当たる場合があります。
サロン内のスタッフのみでランクを公開するのか、もしくは、お客様に公開しても支障がない名前付けをするのかご注意ください。
マーケティングジムのクライアント様には、スタッフ側、お客様提示ともに共通した顧客ランク名にしています。
サロン内の把握 | 表面上のランク名 |
VIP | プラチナ会員様 |
優良客 | ゴールド会員様 |
固定客 | シルバー会員様 |
新規客 | ブロンズ会員様 |
②会員ランクとして公開する場合と特典内容の公開範囲
会員ランクとして公開する場合、ランクごとの優待や特典内容を全顧客に公開するか否かを事前に決めておきましょう。
優待や特典内容によっては、全顧客ではなく、ランクが上がるごとに公開する方が良い場合もあります。
また、優待や特典は存在するが、どの顧客にも内容を知らせない方が良い場合もありますので、全スタッフが把握していることが重要です。
企画とアイディア次第であなたのサロンの顧客をファンにさせる
顧客ランクが上がるほどに、あなたのサロンに貢献してくれる顧客様。
ありがたくも何度も繰り返しあなたのサロンに通い続けていいます。そのお礼(優待や特典)を差し上げ、他の顧客とは贔屓することもできれば、企画内容やアイディア次第では更にサロンの内側に囲い込み、あなたやサロンのファンとして育成することも可能です。
ブランドのファン化は、サロンの規模問わずサロンをより強く、より大きくさせるために必要なことですので、この記事を機に検討してください。